ジェイテクト、CDPにおいて最高評価Aを獲得
愛知県刈谷市を拠点とする株式会社ジェイテクトは、国際環境非営利団体CDPの評価において、「気候変動」部門で最高評価のAを獲得しました。この評価は、環境への取り組みが強く反映された結果であり、ジェイテクトの持続可能な成長への意欲を示しています。加えて、「水セキュリティ」分野でも上位2番目の評価A -を得ており、その取り組みの広がりを印象づけています。
ジェイテクトの環境への取り組み
ジェイテクトグループは、「環境チャレンジ2050」という長期戦略を掲げ、「All for One Earth」というスローガンのもと、次世代のためにかけがえのない地球を守るための挑戦を続けています。この戦略に基づき、同社はカーボンニュートラルの実現に向けたさまざまな取り組みを展開しており、2035年までに自社のCO2排出量を削減する計画を立てています。
具体的には、ジェイテクトはスコープ1、2、3と呼ばれるすべての排出量を削減対象としており、自社の生産活動に関連するスコープ1と2は2035年までに実現を目指しています。特に注目すべきは、各事業場に太陽光発電設備を設置し、2024年6月からはその電力を利用して水素を生成する「CNラボ」の稼働を開始することです。この取り組みは、CO2排出量の削減に大きく貢献することが期待されています。
さらに、サーキュラーエコノミーにも力を入れており、資源や製品の価値を最大化し、資源の無駄遣いを防ぎ、廃棄物の発生を抑制することにより、より持続可能な事業活動を目指しています。
具体的な成果と今後の展望
ジェイテクトは、日々の省エネ活動だけでなく、再生可能エネルギーの積極的な活用を進めています。2023年度には、2013年度比でおよそ31.8%ものCO2を削減したという実績があります。また、自社のCO2の削減のみならず、製品のライフサイクル全体におけるCO2排出量の削減にも取り組んでいきます。
2024年7月には、ジェイテクトが設定した温室効果ガス排出削減目標が、科学に基づく目標(SBT)の認定を取得しました。これがCDPからの最高評価Aにつながったことは、企業としても一層の責任感をもって環境負荷の軽減を進める大きな刺激となっています。
持続可能な未来に向けて
今後、ジェイテクトは環境負荷の極小化に向けた「2025年環境行動計画」を策定し、具体的な目標も設定していく予定です。2035年に向けてカーボンニュートラルを実現するため、グループ全体での協力を強化し、新たな技術開発や生産プロセスの改善を追求する方針です。特に、オフサイトでの再生可能エネルギー導入に向けたバーチャルPPA(仮想の電力購入契約)の活用も検討しており、より効率的なエネルギー利用が求められています。
ジェイテクトの取り組みは、SDGs(持続可能な開発目標)達成に向けた重要な一歩であり、今後の動向が非常に注目されます。全ての人々が持続可能な未来のためにできることを考え続ける時代に、ジェイテクトの挑戦がどのように進化していくのか、期待が高まります。