月経周期と女性アスリートのケガリスク
株式会社ユーフォリアが行った調査によって、月経周期と女性アスリートのケガ発生リスクとの関連性が明らかになりました。この研究は、女性アスリート300名を約1年間追跡し、月経周期の各フェーズが競技パフォーマンスに与える影響を詳細に検証する目的で実施されました。
研究の背景
近年、女性アスリートにおいて月経は競技パフォーマンスに影響を与える要素として注目されていますが、スポーツ界では依然として月経の重要性が軽視されがちです。その結果、適切なケアが行われず、「女性アスリートの三主徴」と呼ばれる健康リスクに直面するアスリートが多くなっています。これを受け、ユーフォリアでは月経とスポーツ外傷・障害の関連性に着目することが必要性が高まっています。
研究の実施と結果
本研究は、正常な月経周期と月経周期異常の女性アスリートを対象に、それぞれの外傷・障害発生率を比較しました。結果として、正常な月経周期を持つアスリートの場合、排卵期において外傷・障害のリスクが最も高いことが判明しました。特に、関節捻挫や靭帯断裂のリスクは排卵期において、他の周期に比べて2.7倍に達しました。
研究参加者の中で約75%が月経周期異常を経験し、この時期の外傷発生リスクは正常な月経周期よりも低いことが示されたものの、月経周期異常の要因であるエネルギー不足は他の健康障害と関連しているため、この点についても注意が必要です。
今後の展望
この研究の成果は、女性アスリートが月経周期を意識し、特に排卵期におけるケガを回避するためのエデュケーションの必要性を強調しています。また、月経周期の記録作成や基礎体温の測定を通じて、自身のコンディション管理への理解を深めることも重要です。ユーフォリアはこの研究結果をもとに、アスリートたちがケガのリスクを軽減するための新たなケア方法を開発・提供していきます。
研究責任者のコメント
研究を率いる山中美和子は、「長期にわたる追跡調査が可能だったのは、多くの方々の協力あってこそです。この研究の結果がより多くの女性アスリートに役立つことを期待しています」と語ります。
まとめ
この調査は、女性アスリートのケガリスクを理解し、月経周期に基づいたトレーニングやケア方法に活用されることを願って行われました。ユーフォリアは、今後もこの領域に関する研究活動を推進し、スポーツ現場における実践的な知識を提供することを目指します。