映像詩『黒の牛』、ついに劇場公開へ
蔦哲一朗監督の待望の映画『黒の牛』が、2026年1月23日(金)より全国の劇場にて公開されることが決定しました。本作は、京都発のオリジナル時代劇映画企画コンテスト「京都映画企画市」で選ばれた企画の一つであり、実現までに長い年月を要した壮大なプロジェクトです。
映画の背景と制作の旅
「京都映画企画市」は、映像産業振興機構(VIPO)が京都府と共に開催しているコンテストで、主に映画制作者が自らの企画を実現するための機会を提供しています。募集された企画の中から優れたものが選出され、パイロット版の製作権が与えられるという仕組みは、日本における独自の取り組みです。特に『黒の牛』は、2016年の優秀映画企画として選ばれ、パイロット映像を作成。その後、8年の月日を経て、長編映画としてついに完成を見ました。
映画のストーリーとキャスト
『黒の牛』は、禅の教えに伝わる「十牛図」にインスパイアされた物語で、男と牛の深い絆を描いています。主なキャストには、台湾の名優リー・カンション氏や、映画『国宝』で強烈な印象を残した田中泯氏が名を連ねています。さらに、故坂本龍一氏の楽曲が使用されており、その音楽が場面の深みを増し、時代や場所を超えた神秘的な世界観を醸し出しています。
先進的な撮影技法
本作は全編フィルムで撮影されており、長編劇映画としては日本初となる70mmフィルムが使用されるなど、ビジュアルにこだわった作品に仕上がっています。また、日本、台湾、アメリカの三国が共同で製作する国際的なプロジェクトであり、撮影は故郷の徳島県や台湾で行われました。このような多様な環境での撮影が、映画にさらなる奥行きを与える要因となっています。
芸術的な評価と公開予定
既に2024年には「第37回東京国際映画祭」でプレミア上映され、2025年には「第49回香港国際映画祭」で最高賞の〈Firebird Award〉を受賞するなど、国際的な評価を得ています。観客の皆さんには、この圧倒的な映像美を体感していただきつつ、内なる宇宙と森羅万象を巡る神秘的な旅を楽しんでいただければと思います。
全国公開と特別イベント
『黒の牛』の劇場公開が間近に迫る中、チケット情報など詳細は各劇場のウェブサイトで確認できます。主な公開劇場には、東京のヒューマントラストシネマ有楽町、新宿K’s cinema、京都シネマがあります。また、東京墨田区の牛嶋神社では、「『黒の牛』特別展覧」が開催され、劇場版とは異なるメディアアート版の上映が行われています。この機会にぜひ訪問して、作品に触れてみてはいかがでしょうか?
劇場公開が待ち遠しい『黒の牛』。新たな映像体験を通じて、深い感動と美の探求が待っていることでしょう。