経営破綻からの復活劇!ビジョンメガネを立て直した安東社長の戦略
ビジョンメガネと聞けば、関西ではおなじみのCMソングが口をついて出てくる方も多いのではないでしょうか。実はそのビジョンメガネが、2013年に“事実上の倒産”を経験していたことをご存知でしたでしょうか。この苦難を乗り越え、2015年には見事に黒字転換を果たした立役者が、今回の主役、安東晃一氏です。彼の手腕に迫るため、今回はその時の経緯や経営戦略について詳しくお伝えします。
安東晃一の人生モットー
安東社長は、1976年に創業されたビジョンメガネの社長として、経営再建を迅速に進めた人物です。彼のモットーは『やらずに悔やむより、やって悔やむ』。これは、サッカーに熱中していた彼が影響を受けた漫画「キャプテン翼」のセリフだと言われています。大学卒業後にビジョンメガネに入社し、最初の6か月で店長に昇進しましたが、当時の店舗は厳しい集客に悩んでいました。
集客への挑戦
人通りの少ない立地にある店舗で安東社長はいかにして集客を図ったのでしょうか。彼は、単純に低価格で勝負をするのではなく、独自のPR作戦を展開し、店舗の存在感を強調しました。予算のない中でも、彼が考え抜いたアイデアは斬新で、時に大胆でした。
経営危機の到来
ビジョンメガネは2000年に上場し、順調に思えた時期もありましたが、2012年に大手の価格破壊に直面し、一気に業績が悪化します。この状況を打破するため、安東氏は前任の社長から社長職を引き受けるように頼まれますが、最初は躊躇しました。しかし、あみだくじによる運命的な引き当てで社長に就任することとなりました。
民事再生法の適用と再出発
39歳という若さで社長に就任した安東氏は、直面した現実が厳しく、民事再生法の適用申請を余儀なくされます。これにより、42店舗の閉店や約100名のリストラが決定され、彼は“謝罪行脚”を余儀なくされたのです。しかし、そこで彼は再出発のきっかけを見つけます。
人を活かす経営戦略
安東氏が思いついたのは「人」という要素を重視する経営スタイルでした。ビジョンメガネは地域密着型のサービスを強化し、知識豊富なスタッフによる細やかな対応を実現していきます。全店舗で行う眼鏡の完全分解クリーニングサービスなど、顧客とのつながりを大切にする姿勢が徐々に浸透しました。
イノベーションへの取り組み
さらに、ビジョンメガネは高品質かつ高機能な眼鏡の開発にも成功します。特に注目を集めたのは「形状記憶メガネ」で、2001年の発売以来、実に66万本以上が売れました。この商品は、圧倒的な耐久性から多くの顧客に支持され、安東氏の経営センスが光ります。
新たな挑戦へ
最近では、動きの激しいスポーツシーンでも使用できる眼鏡の開発が進んでおり、革新的な商品が次々と登場しています。これらの取り組みの背後には、“人を生かす”理念が根付いており、顧客の声を大切にした商品開発が行われています。
今回の経済トーク番組では、安東社長が自身の経営理念や過去の挑戦について語ります。歴史を経た企業がどのように生き残り、発展していくのか。その物語は、私たちに多くのビジネスのヒントを与えてくれることでしょう。
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放送情報
放送日時:2月23日(日)午後2時~3時
配信:TVerで視聴可能
YouTubeでは過去回もご覧いただけます。