浪速の企業がパンで健康寿命を支える大逆転ストーリー

大阪市浪速区に本社を構える株式会社オリエンタルベーカリーは、驚くべき逆転劇を展開しています。外食産業や給食用の業務用パンを扱う同社は、近年、健康志向の製品を投入し、見事にビジネスを成長させています。このたび、同社が販売する『たんぱくカスタード』が、特に注目を集めており、実はこの商品が持つ意味は非常に大きいのです。

『たんぱくカスタード』が生まれた背景

『たんぱくカスタード』は、もともとアスリートたちを支えるために開発された商品ですが、当初のターゲットである学生からの支持はあまり得られませんでした。彼らが用いがちなバナナや手作りのおにぎりと比べて、価格面で劣ることが課題となっていたのです。

しかし、時が経つにつれて日本では高齢化が進み、特に高齢者に必要な栄養素の摂取がますます重要なテーマとなっています。2020年に改定された「日本人の栄養摂取基準」の影響も受け、高齢者にとって適切な栄養を摂ることが難しくなっているという話が多く聞かれました。その状況を踏まえ、オリエンタルベーカリーは『たんぱくカスタード』を『からだ想いパン』シリーズとして新たに位置づけ、高齢者向けにも提案を開始しました。

施設からの高評価

その結果、栄養士たちからは『必要な栄養素を摂取でき、3大栄養素のバランスも良く、献立を考える際に大変助かっています』、『ご利用者様からも美味しく、栄養が摂れるので食事を楽しめるようになりました』と、多くの喜びの声が寄せられるようになりました。その結果、個数販売は飛躍的に伸び、わずか数十個で留まっていた売上は、累計27万個以上に達したのです。

健康寿命を支える企業の挑戦

オリエンタルベーカリーは、自社のミッションを再定義し、健康で充実した食生活をサポートすることを目指しています。今後、2025年にはECサイトを一新し、より多くの人々が手軽に『からだ想いパン』を購入できる環境を整える予定です。これにより、地域社会全体の健康寿命を延ばすことに貢献し、更なる社会的価値を創出することを目指しています。