交通技術の新たな一歩: 高精度3次元データとPTV Groupのコラボレーション
ダイナミックマッププラットフォーム株式会社は、2025年8月24日から28日にかけて開催される「第31回ITS世界会議2025アトランタ」において、PTV Groupとの協力による新たな発表を行います。PTV Groupが新たにリリースした「Model2Go for PTV Vissim」は、当社が提供する高精度3次元データを交通シミュレーションに生かすための革新です。
合意に基づくイノベーションの実現
2025年1月、ダイナミックマッププラットフォームとPTVは交通シミュレーション分野の発展を目的としたMOUを締結しました。この合意のもと、具体的な成果が生まれたのが今回の発表です。PTV Vissimと呼ばれるミクロ交通シミュレーターは、世界中の交通システムをシミュレーションするための強力なツールです。このシミュレーターに、当社が擁するセンチメートル級の高精度3次元データを取り入れることで、シミュレーションの精度とスピードが大幅に向上します。
たとえば、本製品ではPTV Vissimのネイティブファイル形式であるINPXや国際規格のOpenDRIVE形式に対応しており、米国、カナダ、EU、UK、日本、韓国を含めた20の国で利用可能です。これにより、自動車業界や交通工学の専門家は、リアルで詳細な交通モデルを迅速に作成し、シミュレーションの効率を飛躍的に向上させることができるようになります。
リーダーたちの期待
PTVのCEO、Christian U. Haas氏は、「PTV Vissimは世界最大の交通シミュレーションソフトウェアであり、ダイナミックマッププラットフォームの高品質なデータを組み合わせることで、交通シミュレーションの可能性がさらに広がる」と述べています。このコメントからも、両社の統合がもたらす影響の大きさがうかがえます。
一方、ダイナミックマッププラットフォームの代表取締役社長、吉村修一氏は、MOU締結以来の協力を振り返り、「当社の高精度データが実際の交通シミュレーションで活用されることに期待している」と語っています。彼は、シミュレーションによる効率化が、未来のスマートシティや次世代車両の開発に寄与することを信じています。
グローバルな視点でのイノベーション支援
ダイナミックマッププラットフォーム株式会社は、日本政府の支援を受け、自動車メーカーを含む多様な企業が出資する形で設立され、国内外で事業を展開しています。当社は、現実をデジタル空間に再現する高精度3次元データを持ち、さまざまな業界におけるイノベーションの創出に寄与しています。
特に、交通シミュレーションは自動運転技術やADASの領域でも不可欠とされており、これに必要な基盤を整備することが今後のビジネス成長に向けた重要な戦略と位置づけられています。
まとめ
今回の発表は、交通分野におけるシミュレーション技術の進化を証明するものであり、ダイナミックマッププラットフォームとPTVのコラボレーションが生む未来に期待が高まります。世界規模での高精度3次元データの活用は、モビリティ業界の新たな成長の火付け役となるでしょう。これからも両社は連携を進め、さまざまな産業分野における技術革新に寄与していく姿勢を貫いていくことを宣言しています。