シニア層の新たな買い物スタイル
近年、買い物のスタイルが急速に変化しています。特にシニア世代では、スマートフォンやアプリを活用した新しい購買行動が見られるようになりました。株式会社mitorizが実施した調査によれば、この世代の買い物先は意外な結果を示しています。ドラッグストアでの購入がコンビニエンスストアの1.8倍というデータは、その背景にある多様な理由を考えさせます。
シニアの買い物頻度
調査結果によると、シニア層が買い物に出かける頻度は「週に2〜3回」の人が最も多く、約45.4%を占めています。また、一人暮らしのシニアは「ほぼ毎日」買い物に行く傾向が見られ、その割合は48.6%に達しました。このことから、シニア世代の日常生活において、買い物が重要な役割を果たしていることがわかります。
買い物の時間帯
買い物を行う時間帯についての調査では、「夕方(15時〜18時ごろ)」が34.0%で最も多く、次いで「夜(18時以降)」が18.2%、そして「昼過ぎ(12時〜15時ごろ)」が17.8%という結果でした。このことは、買い物を夕方以降に行うシニアが多く、生活リズムに整ったパターンがあることを示しています。特に「ほぼ毎日」と答えたシニアの中で、夜に買い物に行く割合は21.1%を占め、時間帯に一貫性があることが伺えます。
買い物が気分転換に
驚くべきことに、79.7%のシニアが「買い物が気分転換になる」と感じています。さらに、頻繁に買い物をする人ほどその影響を強く受けていることがわかりました。日常のルーチンとしての買い物は、シニアにとって心身の健康に寄与している可能性が高いのです。
購入先の多様さ
シニア層が最も利用する買い物先は圧倒的に「スーパー」で、95.5%のシニアがスーパーマーケットを選んでいます。その次が「ドラッグストア」で60.0%、最後に「コンビニエンスストア」が32.7%となり、ドラッグストアはコンビニの1.8倍の利用率という結果が出ています。ドラッグストアの高い利用率は、日々の生活必需品が揃う便利さが背景にあるとされます。
高まる通販志向
また、買い物中に感じる楽しさや嬉しさは約90%のシニアが体験しています。特に「セールや特売」での充実感や「思いがけない掘り出し物」に出会った際の喜びは、購買体験の質を高めています。それらは、シニアの生活において充実感を提供する要因となっているでしょう。
デジタル化の影響
最後に、商品情報や買い物の情報入手で最も多いのは「店舗のアプリやLINE通知」で47.1%を占め、続いて「紙のチラシ」が36.8%です。このデータからも、デジタル技術の普及によってシニア層が積極的にスマートフォンを利用している様子が見て取れます。さらに、SNSを利用するシニアは限られているものの、インターネットでの情報収集が一般化していることに注目すべきです。
このように、シニア世代の買い物行動は、デジタル技術の発展と共に進化を続けています。これからの時代、シニアがより快適に買い物を楽しむシーンは、さらに多様化していくことでしょう。