2026年5月の中古車市場動向
2026年5月の国内新車販売は、前年同月比で2.8%増の33万2,997台となり、2カ月連続で前年を上回る結果となりました。しかし、自動車市場には明確な二極化が見て取れます。「登録車」が5.6%の増加を示した一方で、軽自動車は2.1%の減少という現象が続いています。これが「登高軽低」と呼ばれる市場構造を鮮明にしています。
この「登高軽低」の状況は、消費者の選好がどのように変わっているかを反映しています。環境性能割の廃止などの政策変更から生じた登録車への移行は、その流れの一因とされています。特にトヨタが好調で、ノアやヴォクシーの受注制限撤廃が販売に貢献しています。逆に、日産やマツダは苦戦しており、市場全体における需給の均衡がとれていないことがわかります。
中古車市場の需給タイト化
一方、中古車のオークション市場は、成約単価が前年同月比で10.6%増の131万円に達したことが報告されています。出品台数は前年を下回ったものの、この上昇は中古車店の業者による強い仕入れ意欲を示しており、需要が供給を上回っていることを示唆しています。
物件の成約率も65.8%と、前年の64.5%を上回り、成約単価の増加と同時に需給がタイトな状態が続いているようです。この状況は、2025年10月以降ずっと続いており一時的な現象とは考えられません。
軽自動車の動向
軽自動車市場では、主要メーカーが前年同月比で苦戦しており、供給が不安定な状況です。特に、スズキやダイハツの販売数は微減で、ホンダのみがわずかにプラスの成績を収めています。スズキのN-BOXやダイハツのムーヴなどの競争が激化している中、同時に軽EV市場の失速も見られます。これが今後の数年にわたり、中古軽自動車の供給不足につながる可能性があるため、地域店舗は買取や在庫回転の計画の見直しが必要となるでしょう。
注目すべき点
さらに、輸出需要が停滞している中で国内市場がどのように消化されるかも重要な観点です。加えて、新車から中古車への供給ラインの細さが影響しており、環境性能割の廃止の影響は徐々に中古市場に現れることが予想されます。ガソリン補助金の縮小も低燃費の中古車需要を押し上げる要因として作用していると考えられます。
最終的には、前月比で成約単価の上昇が見られる今、売り手と買い手の動向を見極めることがより重要になってくるでしょう。特にミニバンなど特定のカテゴリーでも需給の動向を確認していくことが、今後の市場において鍵となるでしょう。