「膝の痛み」の実態
秋の行楽シーズンが到来し、スポーツや旅行を楽しむ季節ですが、一方で多くの中高年層が膝の痛みで悩んでいることが調査によって明らかになりました。理学療法士の山内義弘氏が実施した全国調査によると、45歳以上の男性と女性の約3人に1人が膝痛を抱えており、この数字は決して他人事ではありません。特に、男性は運動時に、女性は日常的な動作に痛みを感じることが多いとのことです。
調査概要と結果
この調査は2025年9月10日に行われたもので、全国の45歳以上600名を対象にインターネットで実施されました。調査結果によると、具体的な痛みの内容は「軽い痛み」と「時々強い痛み」を含め、男女間での大きな差は見られないことが特徴です。膝に痛みを感じる場面としては、以下のような日常行為が多く報告されています:
1. 階段の上り下り(59.2%
2. 立ち上がり(50.8%
3. 正座(29.4%
4. 歩行(28.4%
また、運動における痛みの報告は男性で30%、女性で12.9%と、やはり性別による特徴が見られます。
膝痛が日常生活に与える影響
膝の痛みは生活の質に直接的な影響を及ぼしており、「外出・旅行」や「運動」という楽しみが制限されることがあります。調査では18.9%の回答者が外出や旅行に制限を感じており、運動に関しても男性の32%は影響を受けていると回答しています。ただし、全体の6割近くは「特に制限はない」としながらも、膝痛を抱えることによる不安は実際に存在します。
膝痛対策の現状
膝の痛みの対策としては、「湿布」「薬の使用」と「ストレッチ・運動」が多く挙げられる一方で、約3割の人が「特に何もしていない」と回答している点も注目に値します。特に女性は36.6%と高い割合を示しており、これは改善策を取り入れていない層が多いことを示しています。
将来への不安
膝痛を抱える人の約7割が「歩けなくなるかもしれない」と不安を感じているとの調査結果もあります。この数値は、膝の痛みが中高年の生活にどれほど深く影響を与えるかを物語っています。対して膝痛のない人では不安の回答は3割程度であり、その差は明らかです。
膝痛の根本的な原因と予防
膝痛の多くの原因が「筋肉の衰え」によることが実際の調査で示されており、この重要な筋肉を意識的に鍛えることで膝を守ることが可能です。特に太ももの「広筋」を鍛えることで、膝の負担を軽減し将来的に健康な脚を保つ手助けになります。
膝のセルフチェック方法
1.
太ももの筋肉「広筋」のチェック
- 膝のお皿のすぐ上を触り、感触を確かめる。
- 指よりも太ももが細かった場合、広筋が弱っている可能性がある。
2.
膝の動きのバランスチェック
- 足を広げ、膝を軽く曲げてつま先との位置を確認する。
- ズレがあれば筋肉のバランスが崩れているサイン。
絆創膏を使った筋肉のケア
膝を支える3つの筋肉群を、絆創膏を用いて刺激を行うことができます。整体法としても役立ち、特に手軽に行えることがメリットです。
結論
膝痛は多くの中高年にとって切実な問題です。しかし、正しい知識や意識を持ち、適切な対策を講じることで、生活の質を向上させることができます。これからも自身の健康を大切にし、日々の生活を楽しむための工夫を続けていきましょう。