スポーツとアートの融合が生む新たな社会の可能性を探る

スポーツとアートの融合が生む新たな社会の可能性

2025年3月6日、東京の丸の内オアゾで「P.UNITED SESSION 2025」というスポーツとアートの未来を考える特別イベントが開催されました。このイベントは、2026年のミラノ・コルティナ冬期パラリンピックを1年後に控え、P.UNITEDが異分野との協力を模索し、社会にポジティブな変化をもたらすことを目指して実施されました。

スポーツとアートの架け橋

イベントの第2部では、SLOW LABELの芸術監督でありP.UNITEDのアンバサダーでもある栗栖良依さんが出演しました。彼女は、俳優としても活動するサヘル・ローズさん、P.UNITEDのプロジェクトマネージャー野口尚伸さんと共に、「人や社会を動かす力」というテーマで熱心な議論を繰り広げました。

「違い」の重要性

栗栖さんは、自身の病気とそこからの復帰を振り返り、ピンチがどのように自己成長につながったのかを語りました。「かつての私は、他の人と異なることが劣ることであると捉えていました。しかし、病気を経て、違いは自然なものであり、自分を自由にする力になると気づきました」と語る栗栖さん。その経験は、現在の活動を支える原動力となっているといいます。

人を巻き込む力

次に発言したサヘル・ローズさんは、「巻き込む力」の核心について触れました。彼女は人々が行動を起こしたがっているものの、その一歩を踏み出せないことが多いとし、誰かの行動が他者に影響を与える様子を説明しました。「私の人生も、誰かが助けてくれたことで変わりました。だから、今度は私が誰かを助けたい」との思いは、彼女の活動の根底に流れています。

P.UNITEDの新たな挑戦

P.UNITEDは、これまでパラスポーツを通じて共生社会の実現を目指してきましたが、さらなる進展を図ってアートやエンターテインメントとのコラボレーションに着手しています。栗栖さんのような異分野の専門家を迎えることで、スポーツとアートの交差点から新たな価値を見出すことを目指しているのです。

「異なる分野の次元でのコラボレーションは、新たな可能性を探る鍵になる」と栗栖さんは強調します。自らの専門性にとらわれず、多様な背景を持つ人々をつなぐことができると信じています。

未来への展望

このイベントは、異業種の連携がもたらす未来についてのヒントにあふれていました。P.UNITEDが目指すのは、障害者と健常者が共に過ごすことが当たり前な社会を実現すること。さらに、アートやエンターテインメントを通じて、もっと多くの人々にパラスポーツへの理解を深めてもらうことが大きな目標です。

新たなチャレンジが続く中、P.UNITEDは未来に向けたきっかけを模索し続けています。イベントに集まった人々と共に、スポーツとアートが描く新しい風景を楽しみにしたいと思います。