アストンマーティンValkyrie、イタリアでの欧州デビュー
2025年4月15日、イタリアのイモラで、アストンマーティンのハイパーカー「Valkyrie」がFIA世界耐久選手権(WEC)第2戦にて待望の欧州レースデビューを果たしました。このレースは、アストンマーティンの長い歴史に新たなページを刻む瞬間となります。
Valkyrieの進化とデビュー
「Valkyrie」は、アストンマーティン初のル・マン・ハイパーカー(LMH)として設計され、公道仕様のハイパーカーをベースとした唯一のモデルです。今年2月、カタールでの1812kmレースにてグローバルデビューを果たし、イモラでのレースに向けて新たなスタートを切りました。さらに、セブリング12時間レースでは米国デビューを飾り、見事にトップ10内にランクインしました。
このハイパーカーは、特別に開発されたカーボンファイバー製のシャシーを搭載し、6.5リッターのV12エンジンを持つ改良版が使用されています。エンジンの最高回転数は11,000rpmに達し、1,000bhpを超えるパワーを発揮しますが、レギュレーションに基づき最高出力は680bhpに制限されています。
WECでの目標
アストンマーティンは、WEC初開催から参加し続けており、11のタイトルを誇る競技者としての力量を持っています。ル・マン24時間レースでは、1959年以来の総合優勝を目指しており、その挑戦が今、始まります。イモラは2名のドライバーによって走行されるレースであり、007号車をハリー・ティンクネルとトム・ギャンブルが、009号車をマルコ・ソーレンセンとアレックス・リベラスが担当します。特にティンクネルは、過去にイモラで好成績を収めており、このサーキットには特別な思いがあります。
ドライバーたちの意気込み
ティンクネルは「イモラは自身にとって特別な場所であり、多くの良い思い出があります。カタールでの経験を経て、イモラでのレースに向けてさらなる成長を遂げたい」と語ります。また、ギャンブルは、開幕戦で得た手応えを信じ、「いい結果を出すために全力を尽くす」と意気込みを示しました。
ソーレンセンは、「イモラは特に魅力的なサーキットで、様々な挑戦を楽しみにしている。私たちの向上を目指す旅は続く」と述べ、リベラスも「歴史的なサーキットで走ることが楽しみで、全力で挑みたい」と期待を寄せています。
チームの展望と意気込み
アストンマーティンTHORチームの代表イアン・ジェームズは、「今回のWECで得られた貴重な経験を活かし、ミスを最小限に抑えつつ、両方のマシンが完走することが目標」とコメントしました。さらに、耐久モータースポーツ責任者アダム・カーターは「Valkyrieは多くの期待を集めており、そのサウンドやパフォーマンスに必ずや注目が集まるだろう」と語り、その魅力を強調しました。
視聴方法
イモラ6時間レースは2025年4月20日(日)現地時間13:00に開始され、生中継が行われます。視聴にはFIA WEC TVを利用することができ、英語またはフランス語の解説付きで楽しむことができます。
アストンマーティンValkyrieは、今後のレース展開においてさらなる高みを目指し、名門ブランドの名に恥じない走りを見せることでしょう。