Hyundai CEOホセ・ムニョスがFISITAで未来のモビリティを語る

Hyundai CEOホセ・ムニョスが語る未来のモビリティ

2025年6月、バルセロナで開催された「FISITA World Mobility Conference 2025」において、Hyundai Motor CompanyのCEOホセ・ムニョス氏が未来のモビリティビジョンと技術革新についての見解を示しました。この会議は、国際的な自動車技術の学術機関であるFISITAが主催するもので、モビリティ業界の幹部やエンジニアが一堂に会し、最新の技術とアイデアを交換することを目的としています。

FISITAは1948年に設立され、36か国において約21万人の研究者とつながる国際的ネットワークを構築しています。この時期に開催されるWorld Mobility Conferenceは、業界のトレンドを先取りできる場でもあり、Hyundaiはプライムパートナーとしての役割を果たしました。

ホセ・ムニョスCEOの基調講演

会議の中でホセ・ムニョス氏は、モビリティリーダーとしてのHyundaiの取り組みを紹介。自身もエンジニアとして、その経験をもとに技術に対する熱意を語りました。「私たちは人とモノの移動をより安全で便利にするため、技術の限界に挑戦し続けています」と彼は強調し、FISITA初の韓国人会長に選ばれたキム・チャンファン副社長に祝福の言葉を贈りました。

キム・チャンファン副社長がFISITA会長に

Hyundai Motor Groupのキム・チャンファン副社長は、今回の会議でFISITAの会長に就任することが発表されました。彼の任期は2027年5月までで、この期間中はFISITAの執行理事会を統括し、様々なモビリティ関連委員会のリーダーシップを取ります。

特別技術セッション

Hyundaiは6月4日から5日にかけて、特別な技術セッションを主催しました。このセッションでは欧州のパートナー企業との協業や新しい研究成果をより詳しく紹介。具体的には、ドライビングシミュレーターを用いた仮想性能検証、新型ブッシング技術によるEVの向上、そして予兆診断を活用したソフトウェア定義車両での信頼性向上について議論されました。

水素モビリティのリーダーシップ

さらに、Hyundaiは「Clearly Committed, FCEV Technology」というテーマの下、新型NEXOとその強化された燃料電池システムを展示。これは水素モビリティにおけるリーダーシップを強調し、持続可能な未来の構築に向けた姿勢を示すものでした。

この会議は、グローバルなモビリティ研究のさらなる発展と、自動車業界のイノベーションを促進するための重要な舞台となりました。ホセ・ムニョス氏が語った「Progress for Humanity（人類のための進歩）」の理念を基に、Hyundaiは引き続き技術と持続可能性にフォーカスした取り組みを進めていくことを約束しました。

Hyundaiのビジョン

Hyundai Motor Companyは、1967年に設立以来、世界200カ国以上で活動し、12万人以上を雇用しています。時代のニーズに合わせて、スマートモビリティソリューションへの転換を急速に進めており、特に水素の利用に関しては業界のリーダーとしてのポジションを築いています。

今後、Hyundaiがどのようにモビリティの未来を形成していくのか、業界全体が注目しています。