長谷川清司、母校での特別なドラム・クリニック
福井県坂井市にある丸岡中学校の音楽室が、打楽器の音色で一杯になった7月28日。プロのドラマー、長谷川清司さんが自らの母校を訪れ、後輩に向けたドラム・クリニックを開催しました。このイベントは、坂井市教育委員会と丸岡中学校の企画で、吹奏楽部の生徒たちに素晴らしい演奏の基礎を教える場となりました。
思い出の場所での指導
73歳の長谷川さんは、青春時代を過ごしたこの学校に戻るのは今回が初めての経験です。彼は過去に2度、演奏を披露したことがありますが、打楽器担当の生徒への指導は今回が初めてです。彼は、自身のドラムセットを音楽室に持ち込むことで、まさに臨場感あふれる環境を整えました。
最初は、打楽器担当の生徒たちを集め、基本的な練習から始まりました。小太鼓の叩き方やスティックの持ち方に至るまで、長谷川さんは臨場感あふれる指導を行いました。「ドラムの高さは大切で、スティックは打面に対して水平に叩くことを意識して。」その一言一言は、生徒たちにとって貴重なヒントになったことでしょう。
楽器の特性を生かす指導
「布に例えるなら絹のように美しい音を出す」と、長谷川さんはプレスロールの重要性を説明。生徒たちは、そのイメージを掴むことで、演奏の幅を広げる助けとなりました。生徒たちが「うまい、うまい、それなら1週間ぐらいでできるようになるよ」と言われることで、士気も大いに高まりました。
さらに、「テンポキープ」や「裏打ち」といった重要なテクニックも指導され、全体の演奏に向けた準備は万端。
合奏の瞬間
クリニックの後半では、吹奏楽部全員との合奏が行われました。クラリネットやトランペットなど多彩な楽器が奏でる中、長谷川さんは力強くドラムのリズムを響かせ、「学園天国」や「マツケンサンバ」といったアップテンポな曲で生徒たちと共に演奏しました。
「せっかくサックスが良いメロディを奏でているから、そこは打楽器の音を抑えよう」と、合奏中も細やかなアドバイスを交えながら、一時間以上にわたって生徒たちと音楽を楽しみました。
生徒たちの感想
指導を受けた3年生の大杉あさひさんは、「プロの演奏に圧倒されました。普段の自分たちの練習とは全く違って、ドラムの音が大きくって、鮮明に聞こえました。基本の大切さを教えてもらい、今後の練習に活かしたいです。」と目を輝かせながら語りました。
長谷川さんも、若い世代への指導に手応えを感じたようでした。「短い時間だったが、本当に楽しかった。ドラムは、バンドの土台となる役割がある。これからも自分の音を大切にし、演奏を楽しんでほしい」と生徒たちにエールを送りました。
長谷川清司の歩み
長谷川さんは福井県丸岡町出身で、プロとしてのキャリアは53年を超えています。有名アーティストとの共演経験は4000回に及び、ジャズフェスティバルへの出演や多くの音楽番組のレギュラーなど、幅広い活動を通して音楽界での地位を確立しています。教育者としての側面も持つ彼は、自らの経験を通して多くの若者たちに影響を与え続けているのです。
今回のドラム・クリニックは、長谷川さんと生徒たちにとって特別な思い出となり、音楽を通じた素晴らしい交流の機会を生み出しました。母校でのその瞬間は、未来のドラマーたちにとっての大きな一歩となることでしょう。