天才ピアニスト・スタニスラフ・ブーニンの復活を描くノンフィクション書籍「ブーニン」出版！

天才ピアニストの壮絶な道のり

1985年のショパン国際ピアノコンクールでの優勝によって、日本だけでなく世界中で注目されることになったスタニスラフ・ブーニン。しかし、その華やかな舞台の裏には、彼を取り巻く厳しい現実がありました。1988年にソ連から西ドイツに亡命したブーニンは、音楽の「自由」を求める中で数々の試練を経験します。

9年間の沈黙からの復帰

2013年に活動を休止したブーニンは、左手の麻痺など深刻な健康問題に苦しみました。それでも彼は、決して音楽を諦めることはありませんでした。左足の手術やリハビリなど、厳しい道のりを歩む中で、彼を支えたのは「チーム・ブーニン」と呼ばれる仲間たちでした。妻でありジャーナリストでもある榮子氏や、イタリアのピアノメーカー、調律師たちとの連携があってこそ、彼は再び舞台に立つことができました。

ブーニンの音楽に対する情熱

ブーニンは自身の音楽に対する強い意志を持ち続けています。彼が2022年6月に行った復帰公演では、ただ「技術的な完璧さ」を追い求めるのではなく、「人に感動を与える」ことこそが真の美しさであると伝えました。この考え方は、彼の音楽に対する深い愛情を垣間見せるものです。

書籍『ブーニン』の内容

2025年12月10日に株式会社東洋経済新報社から刊行される『ブーニン』は、ブーニンの復帰の舞台裏を描いた待望のノンフィクションです。NHK取材班が3年間にわたり密着し、彼の苦悩や周囲の人々との絆を詳細にレポートしています。さらに、書籍に登場する数々の音楽家たちの証言もお楽しみです。彼らはブーニンに大きな影響を受け、その魅力について語ります。

反田恭平（ピアニスト）
辻井いつ子（辻井伸行の母）
* 山下洋輔（ジャズピアニスト）

読者からの支持を受けて、多くの感動の声が寄せられています。驚異的な回復を遂げたブーニンの物語は、音楽ファンのみならず、多くの人々に勇気を与えることでしょう。