整備士のイメージ調査
2025-08-04 11:41:58

自動車整備士のイメージ調査から見える若者の興味と課題

自動車整備士に対する若者の興味


2025年7月、関東工業自動車大学校が行った自動車整備士のイメージ調査では、中高校生の保護者107名を対象にさまざまな意見が集まりました。この調査を通じて、自動車整備士に対する家族の認識や興味の現状が明らかになり、未来の整備士育成に向けた重要な示唆が得られました。

車やバイクに対する関心


調査結果によると、お子さまのクルマやバイクへの関心について、「まったくない」および「あまりない」との回答が過半数を占めました。特に女子ではこの傾向が顕著で、男子と比較しても大きな差が見られました。興味のある層の中には「普段からクルマの動画をよく見ている」といった具体的な趣味を持つ子供もおり、家庭環境や生活体験が大きく影響していることが浮かび上がります。例えば、親と共に整備をすることで、機械に対する興味が育まれている事例も見受けられました。

ものづくりへの接触


現代の中高生がものづくりや機械いじりに対してどの程度の接触があるかも調査されました。その結果、「まったくない」または「ほとんどない」と答えた家庭が65%以上を占めており、機械と無縁な日常が顕著でした。しかし、クルマやバイクに興味を持つ子供に限ると、「ラジコンの改造」や「自転車の修理」など、実際に何かを作り出す体験が重要であることが明らかです。子供たちが日常的に機械に触れることで、将来的な職業選択に対する興味を育むことができると考えられます。

クルマ関連イベントの参加意向


保護者たちに、休日に親子で体験できるクルマ関連イベントへの参加意向を尋ねたところ、「ぜひ参加したい」または「興味がある」と答えた家庭が55%を超えています。特に、クルマ好きの家庭からは「親子で一緒に体験できるなら参加したい」との声が多く寄せられました。興味を持たない家庭もありましたが、適切なテーマや内容の設定によって、参加意欲を高めることができるのも事実です。

人気のプログラムと学びの重要性


イベント内容として人気が高いのは、タイヤ交換やオイル交換などの実践的な体験、運転シミュレーター、カスタム体験です。また、プロの整備士とのトークや学校見学も好評でした。ただし、座学や動画鑑賞だけでは興味を持続させるには限界があるため、五感を使った学びの場が求められています。進路説明会だけではなく、遊びながら学べる機会が将来の職業選択のための貴重なきっかけになるでしょう。

整備士への印象


整備士に対する印象としては「体力が必要そう」「専門性が高そう」「収入が少なそう」といった否定的な意見が多く寄せられましたが、「手に職がつく」「社会に必要な仕事」という肯定的な意見も目立ちました。特に、実際に体験したことがある子どもたちからは好印象を得ており、実体験がポジティブなマインドを育むことが期待されます。逆に正しい情報を得る機会の不足が現場での不安を増大させているとも言えます。

調査結果のまとめ


今回の調査を通じて分かったことは、自動車整備士という職業が「知られず、誤解されている」ことが多いという現実です。しかし、関心を持つ可能性も秘めています。体験イベントや専門的な学校訪問を通じて、具体的な職業イメージを持つことができ、進路選択においてもプラスに働くでしょう。整備士という仕事を身近に、そして重要な職業として認識してもらうための取り組みが今後ますます求められることになるでしょう。


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