自動車の未来を切り開く新会社「ニュートンダイナミクス」設立

新たに誕生した自動車開発の革新拠点「株式会社ニュートンダイナミクス」

2023年9月2日、東京中央区に位置するニュートンワークス株式会社（NWC）が、自動車の未来を見据えた新たな一歩を踏み出しました。それが「株式会社ニュートンダイナミクス（NDX）」の設立です。この新しい会社は、次世代車両の開発を加速させることを目的としており、特に人間の感性に関わる要素を重視しています。

背景：感性評価の重要性

近年、自動車業界では従来の性能や安全性だけでなく、ドライバーや乗員の「心地よさ」や「感動」がますます重要視されています。自動運転技術の進化に伴い、これらの感性評価に基づいた車両の差別化が求められるようになりました。NWCは、従来のCAE技術を通じて製品のパフォーマンスを最適化してきましたが、今後は感性と数値を融合させた新たな車両開発を実現していきます。

グローバルな視点での技術連携

新会社設立と同時に、NDXはドイツのMdynamiX社と提携しました。MdynamiX社は、車両ダイナミクスとドライビングシミュレーション分野で国際的に権威を誇る企業です。特に、同社が開発した「MXeval」ソフトウェアは運転時の感性評価を効率化し、その結果をデータに反映させることができるため、今後の車両開発で革新的な役割を果たすことでしょう。

MdynamiXが持つ高精度な運動制御アルゴリズムをNWCのCAE技術と統合することで、より迅速な開発が可能になります。そして、それにより自動運転（AD）や先進運転支援システム（ADAS）などの進化を促進します。

新会社の体制と中核メンバー

新しい組織の舵取りを担うのは、小林祐範氏。自動車業界で20年以上の実績を持つ小林は、制御システム開発や実機試験を手掛けてきた実力者です。彼のこれまでの業務経験や技術的知識は、NDXの事業推進にとって大いに役立つことでしょう。

小林氏のマネジメント経験とNWC、MdynamiXの技術力を結集し、NWCは車両開発において革新性を追求していくと述べています。