ジェイテクトが水素グリラーを導入し、持続可能な食文化を推進
株式会社ジェイテクトは、愛知県刈谷市にある本社事務本館の1階に位置するレストラン「ONLY ONE」に、革新的な水素調理器「水素グリラー実証機」を新たに設置しました。この調理器は、リンナイ株式会社とトヨタ自動車の共同開発によるもので、水素を燃料とすることでカーボンニュートラル達成への重要な一歩を踏み出しています。
環境チャレンジ2050への取り組み
ジェイテクトグループは、「環境チャレンジ2050」という戦略を掲げ、「All for One Earth」をスローガンに、環境への配慮を重視した事業活動を進めています。この取り組みは、未来の世代に持続可能な地球を引き継ぐための重要な一環です。特に、CO2排出量の削減においては、すべての関与する領域(Scope 1、2、3)で2035年までのカーボンニュートラル達成を目指しています。
また、サーキュラーエコノミーの促進にも力を入れ、資源の最大利用と消費の抑制、廃棄物の排出削減に取り組んでいます。これらの努力が、持続可能な社会の実現に向けた道筋を示しています。
水素グリラー実証機の特徴
最新の水素グリラーは、レストランONLY ONEで提供される焼き魚などの料理に実際に使用されます。この装置は、調理時にCO2をほとんど排出せず、環境への負荷を軽減することが可能です。水素グリラーは2024年12月に、国内初の業務用水素ガス厨房機器として、日本ガス機器検査協会(JIA)からの認証を受ける予定であり、今後ますます注目を集めることでしょう。
水素社会の実現へ向けた活動
ジェイテクトは、2024年6月には本社敷地内に太陽光発電による再生可能エネルギーで100%自立した「CNラボ」を運用開始しました。このラボでは、水素を効率的に製造できる仕組みが整えられており、グリーン電力を利用した水電解システムが導入されています。「つくる」「ためる」だけでなく、「つかう」技術の確立により、今後もさらなるカーボンニュートラル達成に貢献していきます。
地産地消の実現
水素グリラー実証機で使用される水素は、CNラボ内で生成されたものを利用しています。さらに、専用の台車を制作し、水素ボンベの運搬を安定化させることで、水素の地産地消を実現させました。これにより、地域の資源を最大限に活用し、持続可能な食文化を築く取り組みが進められています。
このように、ジェイテクトは新たな挑戦を続け、環境に優しい取組みが実を結ぶ未来を描いています。水素を利用した料理の浸透はカーボンニュートラル実現への道を開くとともに、地域社会への積極的な貢献にもつながることでしょう。これからも、環境に配慮した飲食文化の発展を期待したいところです。