JSPOのスポーツハラスメント相談窓口が過去最多を記録
公益財団法人日本スポーツ協会(JSPO)が発表したデータによると、2024年度に「スポーツにおける暴力行為等相談窓口」に寄せられた相談件数は536件に達し、これは過去最高の数字です。この相談窓口は、スポーツ現場における不適切行為、特にスポーツ・ハラスメント(スポハラ)に関する問題を受け付けています。
相談件数の詳細
2013年3月に設立されたこの相談窓口は、年々増加する相談件数に対応し続けてきました。新型コロナウイルスの影響で相談件数が減少した年度を除き、2024年度の数字は特に目を引きます。具体的には、475件が大人向け窓口、61件が子ども向け窓口からの相談で構成されています。この増加は、スポハラに対する認識が高まり、相談窓口の存在が広く知られるようになったことに起因していると考えられます。
被害者の実態
特に注目すべきは、被害者の約80%が高校生以下であることです。その中でも、約50%は小学生です。これは、スポーツの指導者による不適切な行為を受けた子どもたちの声が依然として上がりにくいことを示しています。
2024年度には、指導者からの暴言や差別的な行為に関する相談が増加しており、特に厳しい状況に置かれている子どもたちに対する支援が求められています。子ども向けの相談窓口が開設されたことで、2024年度の相談件数は前年度比で約1.3倍に増加しました。これは、より相談しやすい環境が整備されてきた表れです。
スポーツの未来に向けての取り組み
JSPOは今後も、「暴力・暴言・ハラスメント」などの不適切行為の根絶に向けて取り組んでいく方針です。このために、情報誌「Sport Japan」を通じての啓発活動や、スポーツ指導者向けの研修プログラムを実施し、コーチングやコミュニケーション能力の向上を図る予定です。
結論
JSPOの努力により、スポーツの現場がより安全で安心できる環境になることが期待されます。スポーツを支えるすべての人が暴力やハラスメントから解放され、真に楽しめる場づくりのために、これからも情報提供と支援が重要です。
関連リンクとして、JSPOの取り組みや相談窓口に関する情報を確認できます。スポーツでのハラスメントを減らすためにできることはたくさんあるので、ぜひ一緒に考え、行動していきましょう。