ヒュンメルとツエーゲン金沢が手話シャツを発表し支援の輪を広げる
2023年11月16日、Jリーグのツエーゲン金沢とデンマークのスポーツブランドhummel(ヒュンメル)が、聴覚障がい者を支援する目的で作製した手話シャツを発表しました。このシャツは、ツエーゲン金沢のホームタウンである石川県の聴覚障がい者への支援を目的としたチャリティーアイテムとなっています。
手話でつなぐ心の架け橋
ヒュンメルは「Change the World Through Sport」という理念のもと、人権やジェンダー、平和をテーマにした取り組みを行っています。これとも関連し、聴覚障がい者支援への一環として手話シャツのプロジェクトを開始しました。このシャツは、ハンドボール日本代表やガンバ大阪、名古屋ダイヤモンドドルフィンズに続く新たな試みとして登場しました。
ツエーゲン金沢は、視覚障がい者を含む地域社会の支援にも力を入れています。「ツエーゲン金沢BFC」というブラインドサッカーチームがあり、視覚障がい者とともにサッカー観戦を楽しむ「Future Challenge Project」を2021年から進めていることなどがその一環です。また、地域の課題解決に向けてフードドライブなどの活動も行っています。
手話シャツのデザインに込められた思い
新たに発表される手話シャツには、デフスポーツにおいて使われる旗のデザインを取り入れています。音による合図が使用できない選手たちにとって、視覚的なコミュニケーションが重要であり、旗はその重要なツールの一つです。今回のシャツは、「心の旗を振ろう」というテーマで作られ、選手たちがこのシャツを着用して試合に臨むことで、共に応援する気持ちを一つにすることを目指しています。
デザインには、胸部に「ZWEIGEN」を指文字とアルファベットで併記しており、背面上部には「挑戦を、この街の伝統に。」というクラブの理念を手話で表現しています。右袖には指文字で「KANAZAWA」、左袖には「ZWEIGEN SDGsロゴ」、背面裾部にはヒュンメルのタグライン「LET’S PLAY」を手話で配置しています。これにより、スポーツの応援を通じて心のつながりを感じることができるデザインとなっています。
手話シャツの予約と再販情報
手話シャツはツエーゲン金沢の公式オンラインストアで予約を受け付けており、締切は9月25日までです。予定されている販売価格は8,800円(税込)で、サイズはSからXO4までの各種が揃っています。しかし、ネーム及び背番号の加工は行われないため、シャツそのもののデザインを堪能する形となります。また、11月16日の試合後には、選手たちが着用したシャツのオークションも開催され、その収益の一部が聴覚障がい者支援に活用される予定です。
公式オンラインショップでは、購入のための情報が詳細に記載されており、気になる方はぜひ確認してみてください。手話シャツを通じて、地域社会の支援に参加し、多くの人が共に楽しむスポーツの力を実感できる機会です。
ツエーゲン金沢とヒュンメルの背景
ツエーゲン金沢は、金沢市を中心に活動するJ2リーグのクラブチームで、その名前はドイツ語で「2」を意味する“zwei”と「進む」を意味する“gehen”に由来しており、チームとサポーターが共に進んでいくことを表しています。その名称は、金沢弁の「強いんだっ!」にもかけられています。
一方、hummelは1923年に設立されたデンマークのスポーツブランドであり、世界初のスタッド付きフットボールブーツを開発したことでも知られています。「CHANGE THE WORLD THROUGH SPORT」というビジョンのもと、社会貢献活動にも力を入れています。
この共同プロジェクトは、スポーツを通じての支援の輪を広げる良い機会です。皆さんも、手話シャツを手に取って、その思いを共有しませんか?