愛知の泳ぎ教育
2025-12-04 11:19:23

愛知の老舗スイミングクラブが オランダの水泳教育を視察し新たな提案を発表

岡崎竜城スイミングクラブのオランダ視察



愛知県岡崎市に位置する岡崎竜城スイミングクラブ(代表:大森久美)は、2025年にエヌエヌ生命が主催する「オランダ・スタディツアー」に参加し、オランダの水泳教育制度“Swim ABC”を視察しました。このツアーでは、泳ぎに関する教育がどのように行われているのか、そしてそのノウハウを日本にどう持ち帰るかを探りました。

日本の水泳教育の現状



現在、日本における水泳教育は深刻な危機に直面しています。学校プールの老朽化や教員の負担が増す一方で、民間への水泳授業の委託が進行中です。しかし、地域によってはスイミング施設の不足により、水泳授業そのものが受けられない事態も懸念されています。加えて、競技的観点が強い日本の水泳教育では、安全教育が不足している現実があります。これは深刻な水の事故を引き起こす要因になり得るため、より実践的で安全な教育への転換が急務です。

オランダの水泳教育“Swim ABC”とは



視察中、岡崎竜城スイミングクラブのメンバーは、アムステルダム周辺の3つのスイミングスクール、Zwemschool Vogel、R&A Sports、Van Der Wal Sportsを訪れました。そこで、「Diploma A」「Diploma B」「Diploma C」の3段階からなる国家資格制度のもと、子どもたちの水泳教育がどのように行われているのかを学びました。

“Swim ABC”の特徴は、まず「Diploma A」で基本的な泳ぎを学んだ後、進級するごとに実践的なスキルを習得する点です。着衣泳や救助技術、深水での泳法まで習得しなければならず、実際の生活に即した教育が施されています。授業中、子どもたちは空気入れなしで泳ぐ環境が整っており、実践的な場面に対する適応力を養います。また、Diploma Bを持っていない子どもは一人でウォーターパークに入れないルールがあるため、安全教育の意識が徹底されています。

視察報告とその反応



帰国後、岡崎竜城スイミングクラブはオランダ大使館で視察内容を報告しました。副大使ロブ・アンデルセン氏からは「水泳が外交の手段になる可能性を感じた」とのコメントが寄せられました。また、元国際パラリンピック委員会理事のリタ・ファン・ドリエル氏も、安全水泳の再定義に向けた取り組みを評価し、意義深いと述べました。このように、両国間の安全教育を中心とした連携が期待されています。

今後の取り組み



岡崎竜城スイミングクラブでは、視察で得た知見をもとに新たな教育プログラムを構築していきます。具体的には、オランダ式の安全水泳教育の手法を取り入れ、学校や自治体との連携によって日本の水泳教育の再定義を図る予定です。水害の多い地域に向けた安全水泳モデルの構築や、日蘭での安全水泳連携プロジェクトの提案は、将来的に全国的な施策を目指します。

最終的には、これらの取り組みによって水泳教育を「命を守る社会インフラ」として再評価し、未来の世代に安全と技術を伝えていくことが目標です。岡崎竜城スイミングクラブは今後も、地域の子どもたちに「命を守る水泳」を教え続けていきます。


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