DOME F110が採用
2025-09-18 09:58:57

童夢製フォーミュラカー「DOME F110」がTGR-DCレーシングスクールに採用

TGR-DCレーシングスクールとDOME F110の新たな挑戦



滋賀県に本社を置く株式会社童夢は、TOYOTA GAZOO Racingが主導するドライバー育成プログラム「TGR-DCレーシングスクール」において、童夢が製造したフォーミュラカー「DOME F110」を公式車両として採用したことを発表しました。この車両は、すでにレーシングコースで実施される二次選考プロセスにおいて使用されており、若手ドライバーの育成に貢献しています。

DOME F110の概要



DOME F110は、国際自動車連盟(FIA)の新規格に基づいて開発された日本製のレーシングカーで、トヨタ自動車の支援を受ける形で誕生しました。2015年から2023年にかけて、FIA-F4日本選手権において使用されたこのフォーミュラカーは、9シーズンに渡り公式選手権において活躍し、多くの若手ドライバーに実戦経験を提供してきました。2024年からは新設される「F110 CUP」レースでの使用も始まり、カートからフォーミュラへのステップアップを果たすための現場において引き続き重要な役割を担います。

車両構造と性能



DOME F110は、FIAの承認を受けた衝突試験および静的荷重試験をクリアしたカーボンモノコックの構造を採用しています。前後にはカーボン製の衝撃吸収構造体を備え、国際的な安全基準に準拠した設計となっています。パワーユニットとして、TOM’S製の2.0リッター直列4気筒エンジン(最高出力160 PS)を搭載し、トランスミッションには戸田レーシング製の6速シーケンシャルギヤボックス(パドルシフト)が採用されています。また、スクールカーには長期間にわたる採用を支えるための近代化された電装系が搭載されています。

FIA公認のレインランプ「RL23C」



DOME F110の特徴的な装備の一つが、FIAが新たに策定したレーシングカー用レインランプ規格に基づく「RL23C」です。このレインランプは、視認性の向上を目的としており、童夢は日本のコンストラクターとして初めてこの規格の認証を取得しました。FIAのテクニカルリストN°76にも名を連ね、安全性が高められています。

特徴と利用方法



「RL23C」は、常時点滅(4Hz)と常時点灯の2つの発光パターンを選択できるため、さまざまな競技車両に対応可能です。また、取り付けも容易で、発光体には熱伝導率の高いアルミナ基板が使用されており、薄型軽量化が図られています。これにより、接触によるレンズの脱落や破損が減少することが期待されています。レインランプは、F110シリーズだけでなく、一般競技車両ユーザーにも販売が予定されています。

今後の展望と貢献



童夢は、F110やFIA公認部品を通じて、国内外のレーシングプログラムに高品質な車両と部品を供給し続け、さらなる競技用製品の向上に努めます。この取り組みを通じて、日本のモータースポーツ産業全体の成長にも力を注いでいくことでしょう。


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