神奈川県内の全「ほっともっと」で廃食用油を国産SAFへ活用する新たな試み

株式会社プレナスは、持ち帰り弁当の「ほっともっと」や定食レストラン「やよい軒」、しゃぶしゃぶと本格飲茶の「MKレストラン」、そしてラーメン店「KAYAVA.」を展開し、2025年10月末には国内に2,809店舗を有する企業です。今回、同社の取り組みとして、全国222店舗の「ほっともっと」「やよい軒」「MKレストラン」で発生する廃食用油を、国産の持続可能な航空燃料であるSAF（Sustainable Aviation Fuel）製造の原料として供給することにより、プラスチック燃料の削減を図ることが発表されました。

廃食用油の供給エリアを拡大

新たに2025年11月から神奈川県内にあるすべての「ほっともっと」で廃食用油がSAFへと再利用されることになります。これにより、年間約510トンの廃食用油が提供される見込みです。

この取り組みは、持続可能な社会の実現に向けたプレナスの強い意志を示しており、従来の航空燃料と比較してライフサイクル全体でCO2排出量を約80%削減できる可能性があるとされています。プレナスは、環境への配慮はもちろん、安全で美味しい食を提供するための責任を果たすために、廃食用油を国産SAFに転換する作業を進めています。

CO2削減への貢献

この取り組みによるCO2削減量は年間約1,275トンが見込まれています。これにより、気候変動への対策としての実効性が高いことが期待されています。プレナスは、地域に根付く企業として地球環境に対する責任を果たすことが企業の使命と捉えています。

SAFサプライチェーンの構築

プレナスは、日揮ホールディングスや株式会社レボインターナショナル、合同会社SAFFAIRE SKY ENERGYなど4社と共同で、国内SAFの供給における強化を図っています。特に、日揮HDが主導する「Fry to Fly Project」というプロジェクトに参加し、家庭や店舗から発生する廃食用油を原料としたSAFで、航空機が飛ぶ未来の実現を目指しています。

SAFについての理解を深める

SAFは、石油などの化石燃料に依存せず、廃食用油などの再生可能な原料を使用した持続可能な航空燃料です。日本政府は2030年までに国内航空会社の燃料使用の10％をSAFに置き換える目標を掲げており、2050年にはカーボンニュートラルを実現することを目指しています。この目標を実現するには、廃食用油を安定的に調達することが重要であり、プレナスはその一翼を担う存在として期待されています。

まとめ

また、国産SAFを製造するためには廃食用油の国内供給が不可欠です。年間約10万トンの廃食用油が海外に輸出されているという現状があり、国内での廃食用油の有効利用が急務です。プレナスの取り組みは、資源を再活用し、環境問題へ寄与する先駆けとなることでしょう。

神奈川県内の「ほっともっと」での新しい試みは、持続可能な未来の実現に向けた大きなステップとして、多くの人に評価されることが期待されます。