過去最高のチャイルドシート使用率82.4％も課題は依然として残る

チャイルドシート使用状況調査の結果

2025年5月10日から6月14日の間に、JAF（一般社団法人日本自動車連盟）と警察庁が共同で実施したチャイルドシート使用状況調査の結果が発表されました。この調査は、6歳未満の子どもを対象に、全国99箇所で実施され、過去最高の使用率を記録しましたが、多くの課題も浮き彫りになりました。

使用率は82.4％に達成

調査の結果、6歳未満の子どもに対するチャイルドシートの使用率は82.4％となり、これは前回調査に比べて4.2ポイントの増加を示しています。これは、多くの家庭が子どもの安全を重視していることを示すポジティブな結果と言えるでしょう。しかし、これでもなお約6分の1の子どもがチャイルドシートを未使用であるという現実があります。

取付け状況の課題

さらに、全国16箇所で実施した取付け状況に関する調査によると、乳児用および幼児用のチャイルドシートが正しく取付けられていたのは74.8％に留まり、残りの25.2％は何らかの理由で不適切に取付けられていました。この不備は、事故発生時にお子様が受けるリスクを大きく高める要因となり得ます。

着座状況の現状

同時期に実施されたチャイルドシート着座状況調査では、44.4％の子どもが正しく着座できていないことも判明しました。これもまた、子どもの安全に対する重要な課題です。チャイルドシートはただ使用するだけでなく、正しく取付け、適切に着座させることが必須です。

JAFの推奨

JAFでは身長150cm未満の子どもに対してチャイルドシートの使用を推奨しています。しかし、身長だけではなく、シートベルトが子どもの首や腹部にかからないかどうかも重要なチェックポイントです。年齢が6歳以上の場合でも、体格によってはジュニアシート（背もたれ付きまたはブースタータイプ）を利用することが必要です。

今後の取り組み

チャイルドシートが正しく使用されないことで、重大な事故や怪我に繋がる可能性が高まります。そのため、JAFは今後も引き続き適正なチャイルドシートの使用に関する啓発活動を強化していく方針です。これにより、子どもたちの安全を確保し、事故を未然に防ぐことを目指します。

今後も皆様には、チャイルドシートの重要性を理解し、正しい使用方法の確認を行っていただくようお願い申し上げます。

▼ 参考資料：チャイルドシート使用状況調査（2025年調査結果）
▼ 参考ページ：チャイルドシート完全ガイド