自動車保険事故対応調査結果発表
近年、自動車保険業界において事故対応の質が顧客ロイヤルティに及ぼす影響が増大しています。2025年のNPS®ベンチマーク調査では、NTTコム オンラインが自動車保険部門の事故対応に特化した調査を行い、その結果が注目を集めています。調査から明らかになったのは、東京海上日動火災保険株式会社(以下、「東京海上日動」)が NPSのおすすめランキングで1位に輝いたことです。
調査の目的と方法
本調査は、代理店型およびダイレクト型の自動車保険を扱う企業における事故対応、保険金の請求手続きの体験に焦点を当てたものです。特に、顧客が感じるロイヤルティに影響を与える要素を把握することが目的です。調査には、インターネットリサーチモニターから[自動車保険で3年以内に事故対応を経験した1,514名]を対象とし、非公開型インターネットアンケートでデータを収集しました。
1位は東京海上日動、寄り添う姿勢が評価される
東京海上日動は、事故対応において最も高いロイヤルティを得ていることが数字にも表れています。NPS値は-8.0で、2位のソニー損保(-15.0)、3位の三井住友海上(-18.0)を大きく上回りました。平均NPSは-18.7で、トップ企業とボトム企業との差は17.7ポイントにも及びます。この調査において高く評価されたのは、事故連絡時の「安心感ある対応」と「寄り添う姿勢」です。また、担当者からの補償内容や支払い手続きについての説明がわかりやすいことも、顧客の信頼を獲得する要因とされています。
事故対応に求められるさらなる改善点
一方で、ロイヤルティを向上させるために改善が必要な点も明らかになっています。冒頭で述べた「事故の迅速な対応」や「解決までのスピード」に加え、「保険金支払い内容に対する納得感」が挙げられます。さらに、事故後の「フォロー連絡の適切さ」や、顧客の希望に合った連絡手段、連絡タイミングにも配慮が求められています。これらの点を改善することが、さらなる顧客のロイヤルティ向上に繋がるでしょう。
Web上の連絡が顧客満足度に寄与
調査の結果、事故対応や保険金の請求に関する連絡手段においては、「電話」が94.5%で最も利用されました。次いで「文書・郵送物」が25.6%、そして「メール」が23.4%と続きます。また、オンラインでの連絡の割合も約30.2%を占めており、特にNPS上位企業はこの数値が高くなっています。オンラインでの連絡が役立ったと感じる顧客は57.9%に及び、その結果NPSも向上することが示唆されています。
適切な連絡頻度が顧客ロイヤルティに影響
進捗状況の連絡については、「適切な頻度だった」と感じる人が79.5%を占めています。適切な頻度での連絡が顧客のロイヤルティ向上に寄与していることが確認されました。今後求められるのは、顧客ごとの状況に応じた適切な連絡頻度やタイミングに合わせたコミュニケーションです。
まとめ
自動車保険業界の依存は年々高まる中で、事故対応の質が企業の競争力を左右する時代になっています。東京海上日動の好評価は、顧客への配慮の姿勢が実を結んだ結果といえるでしょう。今後のさらなる改善点に注目しつつ、業界全体のサービス向上を期待します。興味がある方は、詳細調査レポートをダウンロードしてぜひご覧ください。