文芸の新たな風、『小説野性時代』9月号配信!
2025年8月25日、株式会社KADOKAWAが誇る月刊文芸小説誌『小説野性時代』の2025年9月号(vol.261)が舞台の幕を開けました。新しい連載が二つ加わり、さらに注目の短編作品もお楽しみいただけます。
新連載の魅力
青柳碧人『漱石を巡る五人の名探偵』
このシリーズは、文豪夏目漱石の葬儀で始まる奇妙な事件を描いています。芥川龍之介が芳名帳に記された不思議な名前に気づく場面から物語が展開。文豪たちが織りなす過去のミステリーに挑む姿勢は、軽快な筆致で歴史に埋もれた謎を追いかけます。読み進めることで、漱石の知られざる側面が浮かび上がることでしょう。
東畑開人『ミドル・エイジ・ビギンズ』
こちらは、臨床心理士による「中年期」をテーマにした対談形式の新連載です。第一回目のゲストはミュージシャンの尾崎世界観。生き生きとした対話の中で、中年ならではの共感や悩みについて語られ、読者を安心させてくれる内容となっています。これを通じて、人生の新章をどう生きるか、考えるヒントが得られることでしょう。
待望の短編
この号では、降田天による新作『帰り道』も見逃せません。日本推理作家協会賞受賞作「狩野雷太シリーズ」の最新作で、主人公の「落としの狩野」が母と娘の過去に迫る物語です。親子の絆や秘密が明らかになる中で、視点を変えた捜査が繰り広げられます。
おすすめ連載
他にも、安部若菜による『描いた未来に君はいない』では、大阪からの転校生を主人公にした物語が展開され、青春の疾風を感じさせます。さらに、米澤穂信の『石の刃』では、控訴審に挑む絵島の戦略が鮮やかに描かれ、リーガルミステリとしての魅力が存分に発揮されています。
そして、神永学の『怪盗探偵山猫楽園の蛇』も見逃せません。エレノアとの共同戦線を組む真生と山猫の冒険は、神泉学院大学に向けて進展する中、さらなる展開が期待されます。
書誌情報
この『小説野性時代』は、毎月25日に配信されており、2025年9月号は385円で手に入ります。ダウンロード型の電子書籍だけでなく、「角川文庫・ラノベ読み放題」といった各種プラットフォームでも利用可能です。読者の皆様には、ぜひこの新たな文芸の世界をお楽しみいただきたいと思います。新たな作品との出会いが、豊かな読書ライフを彩ってくれることでしょう。