2025年10月セルカオークションの市場動向
クイック・ネットワーク株式会社が2025年1月から10月にかけてのセルカオークション出品データを基にした市場分析を発表しました。特に10月は、需給のバランスが落ち着きを見せ、全体の出品件数が減少したものの、平均落札額は上昇しています。この傾向には何が影響しているのでしょうか。
出品件数の動向
2025年10月の出品件数は前月比約9%減少し、これは例年の傾向から見ても需要期の反動が影響していると考えられます。しかし平均落札額は約2%の増加を見せており、買い手が高値を付ける傾向が見受けられます。この点について、取引の厳格化や高品質な車両への需要の高まりが作用している可能性があります。
ボディタイプ別の分析
ボディタイプ別に見ると、SUV・クロスカントリー系が依然として高い需要を維持し、全体の27.8%を占めていますが、前月比では11.6%減少しました。一方、ミニバン・ワンボックスはほぼ横ばいの出品件数を保持し、0.9%の微増を見せています。これは親子連れや大人数の家族にとって、利便性の高い選択肢であることから、安定した需要があると考えられます。
続いて、クーペ・スポーツ・スペシャリティ系列は前月比で13.1%減少し、成長が一時的であったことが明らかになりました。軽-RV系も同様に10.1%減少しています。セダンは若干の増加を見せたものの、その変化は小さく落ち着きを見せています。
このように、各ボディタイプの需要には明確な差異が見られ、ミニバン・ワンボックスが特に安定した需要を示していることが市場における重要なポイントとなっています。
キャブバンの急成長
ランキング外ではあるものの、キャブバン系の出品件数は急増しており、商用や趣味での需要が活性化している点が注目に値します。特に高需要であったハイエースバンが市場に出回り始めたことが、出品件数増加の背景として考えられます。このように需要の変化が見られる中で、ミニバン・ワンボックス系の安定性は今後も期待されます。
今後の予想
2025年の市場動向を展望すると、過去2年間のデータから見て、今後は若干の取引台数の増加が予想されます。特に11月には例年通り若干の回復が予見でき、SUV・クロスカントリーとのミニバン・ワンボックスの需要を基軸として、各ボディタイプにおいて大きな変化はないと考えられます。
また、季節による需要の変動がないワゴン系やキャブバン系の需要が続けば、さらに全体の取引件数が増加する可能性があるため、今後の動向に注目が集まります。
セルカオークションの概要
愛車買取オークション「セルカ」は、クイック・ネットワーク株式会社が運営するサービスで、業者間の競り合いによって高価格での車両売却を可能にしています。登録業者は全国で8,000社を超え、売却を検討中の方にはぜひ利用をお勧めします。
データ出典:セルカオークション出品データ(2023年10月〜11月、2024年10月〜11月、2025年1月〜10月)