大阪・関西万博 英国館での音響体験
2025年8月21日、大阪・関西万博の英国館において、シーイヤー株式会社が主催した「Audio Technology for the Future Event 2025」が開催されました。このイベントでは、Ampetronic社が主催するセッションが行われ、シーイヤーの技術が存分に活かされました。特に注目されたのは、30台以上の「Cear pavé」をAuracast™で接続し、会場全体を包み込む立体音響を実現したことです。
立体音響による新たな体験
イベント当日は、Auracast™対応のスピーカーを利用して、音楽による空間演出を行いました。従来の接続方法とは一線を画すアプローチにより、スムーズなワイヤレス接続が可能となり、会場全体に奥行きのある音響体験を提供。来場者は、まるで音楽に包まれるような不思議な感覚を味わいました。また、一部のセッションでは、Ampetronic社のAuracast™トランスミッター「Auri」を使用して翻訳音声をスピーカーから流すことで、多言語での音声体験を実現。聞き取りやすく、ヘッドセットなしで多様な言語を楽しむことができました。
シンプルなセッティングで大型イベントも
この音響イベントの大きな魅力は、その迅速なセッティングの実現です。ケーブルレスによる自由度が高いセッティングは、大規模な音響演出を瞬時に行うことを可能にしました。イベント開始前に完全に設置を終えることができ、参加者はスムーズに会場へ入ることができました。このような効率的な設営は、特に多くのゲストを迎える大規模なイベントにおいて、重要な要素といえます。
特別コラボレーションデザイン
会場には英国館公式マスコット「PIX」をモチーフにした特別仕様のCear pavéも展示されました。英国の国旗のカラーをイメージしたこのスピーカーは、デザイン性と機能性を兼ね備えた逸品。ローランド株式会社のプリンターを活用したダイレクトプリント技術により、立体物に鮮やかなデザインが施されています。この魅力的なデザインは、来場者の目を引くとともに、英国館の特色を際立たせる要素として大いに貢献しました。
イベントの概要
本イベントは、Bluetooth SIGとAmpetronicが主催し、多彩な講師陣が登壇しました。特に、Bluetooth SIGのヘンリー・ウォン氏、Ampetronicのエド・ベック氏、ソニーの関 正彦氏、GNヒアリング・ジャパンのマーティン・アームストロング氏といった業界のリーダーが参加し、音響の未来に関する考察がなされました。
シーイヤーの代表取締役、村山好孝氏は、「この革新的なイベントに協力できたことを光栄に思います。Auracast™による新しい音響体験は万博のテーマともリンクし、来場者に未来の音響を体感いただけたことを嬉しく思います」とコメントを寄せました。
Auracast™の可能性
Auracast™は、従来のBluetoothとは異なり、1対多の音声配信を可能にする次世代のブロードキャスト・オーディオ技術です。この技術により、公共の場での音声や多言語同時通訳、美術館の音声ガイドなど、多彩なシーンで新たな音響体験を提供できます。シーイヤー株式会社は「技術で楽しいを創造する」をモットーに、音響技術の研究開発に注力しており、今後も多くの人々に新しい体験価値を提供することを目指しています。
結論
シーイヤー株式会社の取り組みは、音響体験の新しい可能性を広げています。関西万博での素晴らしい音響演出は、その一例と言えるでしょう。今後もシーイヤーがどのような革新をもたらすのか、引き続き注目していきたいと思います。