Face Recordsが目指すプロの育成と信頼される査定力の向上

アナログレコード専門店を展開するFTF（エフティエフ）株式会社は、渋谷区に本社を構えているが、彼らは定期的に「レコード知識・システム活用研修」を開催しています。この研修は、レコード買取サービスの品質向上と社員の育成を目的としており、特に査定スキルの標準化と向上に焦点を当てています。社員一人一人の成長を支援するための体制を整えることが、最終的にはお客様満足度の向上につながります。

背景

中古レコードビジネスを成功させるには、レコードに関する深い知識と効率的な商品管理システムの運用力が必要です。いずれか一方が欠けても、高品質な買取や販売が実現できないからです。アナログレコードの価値は、生産国や年代、プレス工程だけでなく、市場ニーズの変化によっても影響を受けます。正確な査定を行うためには、音楽ジャンルに留まらず、各国の製造仕様やレーベルの歴史を幅広く把握する必要があります。

体系的にこれらの知識を持つ人材は希少であり、現場で即戦力として機能するスタッフは限られています。そこでFace Recordsは、レコードに関する知識の継承や社員の教育に重きを置いています。

商品管理システムも役立っていますが、同じタイトルやカタログナンバーでも生産時期やプレス国によって異なる価値を持つため、システム上で異なる商品として扱う必要があります。このようにデータ量が膨大かつ複雑になるため、一般的な市販ソフトウェアやクラウドサービスでは対応が難しく、自社で独自に開発したシステムが求められます。

このシステムを使いこなすためには、スタッフが習熟する必要があり、継続的な学びが欠かせません。そのため、Face Recordsは、人材育成を重視し、知識や経験をノウハウとして蓄積する体制を整備しています。

具体的な取り組み

Face Recordsが行っている研修の内容には、以下のようなものがあります。まず、「プレス国・年代による価値判断の実践研修」では、レーベルや刻印といった詳細を比較して査定の精度を高めています。

次に、「価値判断が難しいレコードのケーススタディ」では、査定基準を共有し、チーム全体のスキルを底上げすることを目指します。難しいレコードに出会った際には、社員同士のコミュニケーションツールを活用し、専門家らがサポートすることで知見を共有します。

また、「システム入力の最適化トレーニング」を行い、顧客に分かりやすい商品情報を提供するために、通称タイトルや表記の統一にも取り組んでいます。これらの施策を通じて、Face Recordsはスタッフ間の知識格差をなくし、査定スピードと正確性を両立させる努力をしています。

将来的には、研修で得た知識やスキルを評価し、社員の成長を可視化するシステムの導入も考えています。査定スキルが買取や販売の成果につながる際には、販売利益に基づきインセンティブを与える制度も構築する予定です。これにより、社員のモチベーションが向上し、レコード査定者の市場価値も高める環境を整えます。

研修参加者の声

研修を受けたスタッフの感想も寄せられています。「国や年代ごとの違いを理解でき、輸入盤に触れるのが楽しみになった」「アメリカ盤以外の特性を初めて知り、今後の査定に活かせそう」といったポジティブな意見が多く寄せられています。

Face Recordsは研修を継続的に実施し、査定力やシステム理解を深められる環境作りに努めてまいります。

音楽文化の継承者として

FTF株式会社は「MUSIC GO ROUND 音楽は巡る」という理念のもと、レコードと音楽文化の循環をテーマにしています。専門知識がなくても学び成長できる環境を目指し、働くスタッフが音楽文化の承継者として誇りを持って次世代へその価値を伝えられるよう、育成プログラムを続けていきます。

日々の査定業務では、時に思いがけない稀少盤に巡り合うこともあります。例えば、「セレモニー～ブッダ・ミート・ロック」といった1971年の作品は、日本ロック史において非常に高い評価を受けています。こうした希少な名盤との出会いが、査定の奥深さを実感させてくれます。

まとめ

Face Recordsでは、「すべてのレコードに価値がある」という理念を基に、国内外での経験を活かしながら専門性の高い査定を行っています。社内研修によるスキル向上を通じて、より多くのレコードに適正な価値を見いだし、信頼される査定力の向上に努めています。買取サービスは店頭、宅配、出張買取など、お客様のニーズに応じた柔軟な対応が可能です。大切なレコードの処理や売却を考えている方は、ぜひお気軽に相談してください。