国立映画アーカイブ新作45作品公開！歴史映像を体験しよう

国立映画アーカイブが新たに公開する歴史映像の魅力

国立映画アーカイブが運営するウェブサイト「フィルムは記録する ―国立映画アーカイブ歴史映像ポータル―」が、2025年9月19日（金）の午後2時から新たに45作品を一般公開します。この特別なウェブサイトは、所蔵する文化や記録映画を通じて、日本の歴史や文化を広く紹介することを目的としています。これまでに239作品が公開されており、今回の新作追加によって、時代を映し出す文化・記録映画をさらに身近に体験することが可能となります。

文化・記録映画の豊かなコレクション

国立映画アーカイブは、約9万本にも及ぶ所蔵ポートフォリオを誇り、その中には日本映画だけでも5万本近い文化・記録映画やニュース映画が含まれています。これらの映像は、一般の上映や放送、パッケージ販売が限られていたため、通常は視聴する機会が少ないものでしたが、今回の活動により、全篇を視聴できる状態での公開が実現します。

このウェブサイトを通じて、激動の日本の近現代史や、そこに生きた人々の姿を詳細に描写した映像資料を共有することを目指しています。

新作作品の魅力

新たに公開される作品は、1915年から1938年の間に撮影されたサイレント映画の数々です。公開予定の映像には、大正天皇の即位式や関東大震災前後の東京の復興、さらには日本の自然や風物、日本の伝統を映し出した貴重な記録が含まれています。また、海外撮影を含む作品も取り揃えられ、日本の皇族の新婚旅行や樺太における航海の記録など、多彩なジャンルが楽しめます。

代表的な新作作品

1. 『御大典第一報東京市内雜觀』
この作品は1915年の大正天皇即位式の模様を収めており、東京市内の賑わいと京都への天皇一行の到着が描かれています。この映画会社、天活が手掛けた貴重な資料です。

2. 『鹿島槍ヶ岳と下廊下』
北アルプスの険しい山岳地帯での探検の様子を映した作品です。探検隊の苦労や自然との戦いの様子をリアルに捉えています。

3. 『フヰルム・レビュー大東京』
東京の街を手持ちカメラで捉え、震災から復興を遂げる都市の変貌を示しています。独特な編集が施されており、視覚的に楽しめる内容になっています。

4. 『體操』
体操の教育映画で、ラジオ体操やデンマーク体操チームの模範演技も収録されています。

5. 『傳書鳩』
伝書鳩が通信手段として活躍した歴史を描き、戦場や災害時の活用状況などが実際の映像と共に紹介されています。