電通スポーツ＆エンターテインメント、インド市場で新たなビジネスチャンスを開拓

電通スポーツ＆エンターテインメントがインド市場に進出

東京を拠点とする電通グループが、インド市場での事業展開を本格的に開始しました。これは、2025年6月から推進しているグローバル展開の一環であり、スポーツとエンターテインメントを通じてブランドとカルチャーを結びつける取り組みです。この動きは、急成長を遂げるインド市場において現地クライアントや国内企業の継続的な成長をサポートする目的を持っています。

近年、特にスポーツとエンターテインメントの分野では、インド国民のファン文化がかつてないスピードで拡大しています。例えば、クリケットの国際大会であるICCチャンピオンズトロフィーやアジアカップ、インドの国民的リーグであるIPL 2025に関連するデジタルコンテンツは、急成長するOTT市場の約30%を占めています。このように、文化に根ざしたコンテンツは、企業のビジネス成長に大きな影響を与えることが示されています。

特に注目すべきは3億7,700万人に達するZ世代の消費力です。その支出は2035年までに約280兆円に達すると予測されています。この世代の購買力の急増は、電通スポーツ＆エンターテインメントがインド市場に進出する大きな要因となっています。

Z世代のトレンドを踏まえた戦略

電通スポーツ＆エンターテインメントインディアは、インド国内のZ世代の消費傾向に加えて、各地域の市場特性も考慮した施策を展開します。主な戦略は以下の通りです。

1. ファンの熱狂を引き出すコンテンツの提供
日本のアニメやスポーツ、eスポーツ、インフルエンサーを通じたマーケティングを強化し、ファンのロイヤルティを高めるオリジナルコンテンツやIPの創出を目指します。

2. 地域文化の活用
多様な言語、宗教、価値観を持つインド文化に根ざした知見を活かし、ファンとクリエイターのコミュニティを形成します。これにより、ブランドとの密接な関係を構築することをサポートします。

3. 測定可能なマーケティング施策の提供
電通グループならではの最適化されたソリューションを現地クライアントだけでなく、インドに進出を試みる国内企業にも提供します。

持続可能な社会貢献を目指して

電通のデピュティ・グローバル・チーフ・ストラテジー・オフィサーである伊瀬禎宣氏は、インド市場での展開によって「消費者、アイデア、コミュニティを大規模に繋げることができる」と述べています。この取り組みは、社会全体の持続的な成長を目的とするB2B2S企業として、クライアントと事業パートナーと共に社会課題の解決に寄与するものです。

アジアでも急成長を遂げるインド市場で、電通グループが持つ豊富な知見を活かしながら新たなビジネス機会を創出することが期待されます。今後も、スポーツとエンターテインメントの分野における競争力を高めつつ、グローバルな成長を実現するために、電通スポーツ＆エンターテインメントは新たな挑戦を続けていくでしょう。