不思議なマザーグースの世界を体験しよう!
神奈川県民ホールで12月21日に開催される「奇妙なマザーグースの話」は、子供から大人まで楽しめる新たな試みです。この公演では、イギリス古来の童謡「マザーグース」の中でも特に怪奇で不思議な歌が集められ、絵本のような美しい映像とともに楽しむことができます。
マザーグースとは
マザーグースは、イギリスにおいて親から子へと長年伝承されてきた童謡の総称です。私たちが知る「ハンプティ・ダンプティ」や「ロンドン橋おっこちた」といった楽曲もその一部で、実際には1000曲以上が存在しています。これらの歌の多くは、数え歌や子守歌、さらには物語や歴史の風刺を含むものまで多岐にわたり、その内容は非常にバラエティに富んでいます。
多くは楽しい歌が多いものの、「きらきら星」や「メリーさんの羊」といった楽曲だけではなく、奇妙で恐怖を感じさせる歌も少なくありません。実は、このような怖い歌は子供のしつけやストレス発散の手段としても利用されてきたのです。今回のコンサートは、そんなマザーグースの不思議な一面に迫ります。
絵本仕立ての映像演出
この公演の大きな魅力は、イラストレーター・絵本作家の山福朱実が手がけた美しい木版画が次々と映し出され、それがストーリーを彩る点です。木版画は、18世紀に出版されたマザーグースの童謡集でも使用され、残酷な物語にさえも独特の優しさを与えてきました。字幕付きで映し出されることで、絵本をめくるかのような体験ができるでしょう。
古楽器の演奏
さらに、内容を盛り上げるのが、古楽器演奏です。世界的に知られる古楽器奏者・西山まりえさんが演奏するバロック・ハープとヴァージナル(チェンバロの一種)は、マザーグースのほとんどが生まれた17〜18世紀の雰囲気を再現します。実際に当時の家庭で広く使用されていた楽器であり、現在では体験することが少ない貴重な音色です。
原語の魅力
公演では、イギリスで学び、シェイクスピア時代の音楽にも通じた波多野睦美さんが、オリジナルの英語の歌を披露します。この英語の歌は、韻を踏むことで生まれるリズムの面白さや言葉遊びが存分に感じられるものです。日本語のリーディングも併せて行われ、言葉の意味を理解しながら音楽を楽しむことが可能です。
参加情報
この特別な公演は戸塚区民文化センター・さくらプラザにて開催され、チケットは9月26日から一般販売が開始されます。料金は一般3,500円、横浜市民割引3,000円、U24チケットは500円という設定です。小さなお子様(0〜3歳)は膝上鑑賞が無料、席が必要な場合はU24チケットを購入する必要がありますのでご注意ください。
音楽と映像、美術が融合した一夜限りの体験を、ぜひお見逃し無く!公演の詳細やチケット購入はこちらの公式サイトをご覧ください。