ブラザーの新たな挑戦:高精度ミシン「NEXIO」
ブラザー工業株式会社が2025年12月11日に、新しいアームベッド型プログラム式電子ミシン「NEXIO BAS-341K/BAS-342K」を販売開始します。このミシンは、従来は熟練した技術者の直感に依存していた針の調整をデジタル技術によって0.01mm単位で可能にしました。この革新的なアプローチは、特に人材不足に悩む縫製業界における技術継承問題の解決にも寄与すると期待されています。
縫製精度の向上
「NEXIO」は、針と剣先の隙間や針と釜の接触タイミングなど、微細な部位の調整をデジタルで行うことを可能にします。これにより、縫製ラインの精度が飛躍的に向上し、異なる工場での再現性が確保されるため、業務の効率化が実現します。また、センシング技術を活用して調整状態を可視化し、リアルタイムでの確認も可能です。
自動調整機能の充実
このミシンには特に注目すべき機能がいくつかあります。「DIGIFLEX TUNE」と呼ばれる新しい技術によって、釜まわりの調整をデジタル化し、異常があった場合には迅速に原因を特定できるように設計されています。これにより、効率的に調整が行え、縫製における不良要因を減少させることが期待されています。
不良品の流出防止
新たに標準装備された「張力監視機能」により、上糸の張力がリアルタイムで測定され、目飛びや糸切れといった問題を即座に検知することが可能になります。この機能は、縫製中の安定性を高めるだけでなく、さまざまな厚さの生地に対応するための基準値も自動生成します。そのおかげで、作業者はよりスムーズに縫製業務に集中できるようになります。
生地厚検知機能
さらに、十分な配慮が施された「生地厚検知装置」も装備しています。この装置は、生地の厚さを縫製開始前に測定し、設定値と食い違いがある場合にメッセージで警告を発します。これにより、重ね枚数の間違いを防ぎ、無駄なミスを減少させる役割を果たします。
まとめ
ブラザーが誇る「NEXIO BAS-341K/BAS-342K」は、デジタル技術により、縫製業界の新たなスタンダードになることが期待されています。従来のミシンでは時間がかかっていた微調整が、短時間で行えるようになることで生産性が大きく向上するでしょう。この新しいミシンを通じて、ブラザーは縫製業界のさらなる発展に貢献していく姿勢を見せています。今後の発売が待ち遠しい限りです!