クイック・ネットワークと神戸大学の共同研究の新展開
クイック・ネットワーク株式会社は、2025年10月1日から、神戸大学大学院経済学研究科の宮川栄一教授との間で「オークション設計」に関する共同研究を開始することを発表しました。この取り組みは、インターネットオークションサービス「セルカ」における顧客の売却体験を向上させるためのものです。産学連携として、学術的な知見をビジネスに活かし、より公正で効率的な市場作りを目指しています。
共同研究の背景と目的
クイック・ネットワークは、地域に根ざした企業として「セルカ」を通じて自動車の売却プロセスを革新してきました。従来の買取店モデルでは感じにくい「価格の透明性」や「納得感」を実現し、お客様が安心して愛車を高く売れる環境を整備しています。
しかし、さらなる顧客満足を追求するためには、オークションの設計を見直す必要があります。そこで、ゲーム理論やメカニズムデザインを専門とする宮川教授の知見を取り入れることで、オークション理論を活用した新たなサービス設計を模索します。これにより、より公正で効果的な価格形成の仕組みと、顧客の入札環境を整えます。
宮川教授の役割と期待
宮川教授はゲーム理論の専門家であり、これまでさまざまな研究を行ってきました。彼の研究成果を基に、オークションの設計がより精緻に進化することが期待されます。セルカは既に高評価を受けていますが、さらなる改善が必要です。新たな理論を加えることで、売り手と買い手のマッチング精度向上にも寄与することを目指しています。
クイック・ネットワークの理念
「Drive the future」を企業のパーパスに掲げるクイック・ネットワークは、中古車流通の領域において『日本発のグローバルプラットフォーム』の構築を目指しています。代表取締役の田畑翔利氏は、共同研究を通じて学術理論と実データを融合させ、より信頼性の高いオークションを実現し、顧客への新たな価値提供を進めていくと強調しています。
未来に向けた展望
神戸大学との連携は、地方発のスタートアップがグローバルな顧客体験を創造するための第一歩です。オークション市場の可能性を最大化し、顧客とバイヤー双方にとって価値ある取引体験の創出に挑戦します。また、学術界とビジネス界が協力することで、革新的な市場形成への道が開けるでしょう。
まとめ
クイック・ネットワークと神戸大学の共同研究は、オークション設計の新たな可能性を探査する重要なプロジェクトです。今後、インターネットオークションがどのように進化していくのか、その成果に注目が集まります。共に歩む未来に期待を寄せて、革新の一環が実現することを願っています。