映画業界に新たな一歩「観たいのに観れなかった映画賞」
働く女性たちが映画館で観たい作品を投票で選ぶ「観たいのに観れなかった映画賞」が、2023年より開催されています。特定非営利活動法人映画業界で働く女性を守る会(swfi)が主催し、今回が第3回目となります。この賞は、映画館に足を運ぶ時間がなかなか取れない女性たちが、忙しい日常の中で見逃してしまった映画を思い出し、再び関心を持つきっかけを提供します。
この映画賞は、映像業界で働く女性たちの声から生まれました。映画が大好きでこの業界に入ったものの、撮影や家庭の都合で観る時間がないという現実を抱える女性たち。その中には、メインキャストやスタッフでないと映画賞への関与が難しいと感じている人も多いのです。そこで、MME賞は「観たいのに観れなかった映画」というテーマを掲げ、多くの女性が自らの意見を表現する場として設立されました。
投票による労働環境改善への取り組み
この映画賞では、ただ映画に投票するのではなく、どういった環境があれば映画館に足を運べるのかについても質問を行い、その回答をもとにデータを集めています。これにより、女性たちの映画館利用の実態を可視化し、より多くの人が映画館を楽しむことができる環境づくりを目指しています。映画業界での働き方改革は、映像制作の現場全体を潤し、より良い環境を作り出す助けになるでしょう。
過去の調査によると、働く女性の映画館利用は減少傾向にあり、特に30代以上の女性では約40%が映画館の利用を減らしているとの報告があります。これには動画配信サービスの普及や、共働きの増加が影響していると考えられます。swfiはこの流れに対抗し、MME賞を通じて映画業界と女性たちの距離を縮める活動を進めています。
映画の楽しみを取り戻すために
働く女性たちがどのような映画を観たかったのか、またどのような環境があれば映画館に行けるのか、様々な事情を把握することで、映画界全体の改善に取り組むことができると信じています。投票は2023年1月24日より開始され、締切は2月14日を予定しています。結果発表は3月10日に行われ、どの作品が「観たいのに観れなかった映画」として選ばれるのか、注目です。
MME賞の最終的な目標は、映画館に行くことが当たり前になる社会を作ることです。映画賞の存在意義がなくなる日を心から願いながら、私たちの活動を続けていきます。
参加方法と詳細
「観たいのに観れなかった映画賞」への投票は、特設サイトから簡単に行うことができます。あなたも、忙しい日常の中で見逃した映画を思い出し、参加してみてはいかがでしょうか。みんなで一緒に映画を楽しむための第一歩を踏み出しましょう。映画がもたらす幅広い感動を、働く女性たちと共に味わう機会をぜひお見逃しなく!
詳しい情報や投票リンクは、以下の特設サイトをご参照ください。
MME賞特設サイト