冨永愛が伝える九谷焼の魅力
毎週水曜の夜10時に放送される番組「冨永愛の伝統to未来」では、彼女が日本の伝統文化に触れる様子が描かれています。特に6月25日の回では、石川県の九谷焼の名匠、福島武山さんの工房を訪問。彼女はそこで、赤絵細描の魅力に迫るべく、匠の技術を体験しました。
九谷焼の歴史と魅力
九谷焼は、江戸時代の1655年に後藤才治郎によって開窯された、石川県の伝統的な色絵陶磁器です。技術が一度途絶えましたが、江戸時代末期に復活し、その後もさまざまな贈答品として世界中で親しまれてきました。特に「九谷五彩」と呼ばれる赤、黄、緑、紫、紺青の色彩を使った上絵付け技術は、九谷焼のアイデンティティのひとつです。
赤絵細描の超絶技巧
冨永愛が研修した「赤絵細描」は、弁柄と呼ばれる顔料を使い、髪の毛ほどの細さの線を描く技法です。福島武山さんは、1ミリの間に4本の線を描くことができ、その腕前は驚異的と言えるでしょう。80歳になった今でも、肉眼だけで極細の線を描く技術を持っているのです。
「ムラを出さないこと」と「筆継ぎ」の重要性について武山さんは語ります。筆継ぎとは、筆に絵の具を足す技術で、これは常に線の太さを一定に保つことが必要です。これを極めるには、長年の経験と練習が欠かせません。
冨永愛の挑戦
冨永愛もこの赤絵細描に挑戦してみました。彼女はぐい吞みの周りに細かい網模様を描く作業に取り組みますが、1周を描くのに10分以上かかり、あっという間にロケ時間が終了。線の太さにはムラがあり、その難しさを実感したようです。冨永は後に「もう一回やりたい」とも語るほどの手ごたえを感じたようです。
しかし、ロケが終わった後に嬉しいサプライズがあり、彼女が描いたぐい吞みに武山さんとその娘、福島礼子さんが手を加え、立派な作品に仕上げてくれたのです。その作品がどんな仕上がりになったのか、番組を通じて確認してみてください。
若い世代に向けた取り組み
九谷焼をより多くの若者に知ってもらいたいと考えた河端理恵子さんは、「九谷ネイル」という新しい試みを始めました。これは赤絵細描の技法を用いて、ネイルアートを施すものです。その緻密さと美しさに、冨永愛も感動した様子。「ネイルにするのが勿体ない」と言わしめるほどの作品が仕上がります。
また、「北陸の伝統を未来へ紡ぐ」コーナーでは、イタリアのファッションブランド、ブルネロ・クチネリの表参道店で開催されている輪島塗展の模様が紹介されます。
このように、冨永愛が登場する「冨永愛の伝統to未来」は、日本の伝統文化を新しい形で再発見し、次世代に繋げる重要な試みです。6月25日と7月2日の放送をお見逃しなく。さらに、公式SNSでは冨永愛の貴重なオフショットなども配信されていますので、ぜひチェックしてみてください。