ニューヨーク、文化の中心地として名高いメトロポリタン・オペラ(通称:MET)での新たな幕開けが期待される中、人気オペラ《セヴィリャの理髪師》の最新プロダクションが、2024-25シーズンの最終作として、7月11日から全国にて1週間限定でスクリーンに登場します。観客はこの瞬間、オペラの醍醐味を日本に居ながら堪能できるのです。
この作品は、モーツァルトの名作《フィガロの結婚》の前日譚であり、伯爵アルマヴィーヴァと理髪師フィガロが女子相手のラブストーリーに挑むコメディとして広く知られています。舞台上には、ロッシーニの煌びやかな音楽が流れ、観客の心を掴むユーモア溢れる展開が待っています。演出にはトニー賞受賞歴を持つバートレット・シャーを迎えたこのプロダクションは、METファンの間で名作として定評があります。
オーケストラを指揮するジャコモ・サグリパンティは、ベルカント・オペラでその名を馳せている新星であり、コロナ禍による公演中止の後、満を持してのMETデビューが期待されています。主演には、若手ロッシーニ・テノールとして注目のジャック・スワンソンがアルマヴィーヴァ伯爵に挑み、彼の求愛を受けるロジーナ役には、20代で確固たる地位を築いているアイグル・アクメトチナが選ばれました。そして、題名役のフィガロには、映画にも似た存在感のアンドレイ・ジリカウスキが登場します。彼らの歌声と演技が交錯する舞台に、期待が高まります。
また、今回特に注目すべきは、ユーモア満載の予告映像と歌唱映像が解禁されたことです。観客は、舞台の活気を体感できる本編の一部を事前に楽しむことができるのです。ロジーナ役のアクメトチナが歌う「今の歌声は」や、変装した伯爵とロジーナの逢瀬のシーンなど、華やかなシーンが盛り込まれています。
物語の中では、愛を成就させるために奔走するアルマヴィーヴァ伯爵とフィガロ、さらにその動きを阻むロジーナの後見人ドン・バジリオとのコミカルなやりとりが心を和ませることでしょう。こうした舞台が描くコメディの妙を、ぜひ楽しんでください。
上映情報
- - 上映期間: 7月11日(金)~7月17日(木) (東劇のみ7月24日まで)
- - 上映館: 新宿ピカデリーを含む全国21館
出演者情報
- - 指揮: ジャコモ・サグリパンティ
- - 演出: バートレット・シャー
- - キャスト: ジャック・スワンソン、アイグル・アクメトチナ、アンドレイ・ジリカウスキ、ピーター・カルマン、アレクサンダー・ヴィノグラドフ 他
ロッシーニの傑作がいかにして観客を惹きつけているのか、その真髄がこの舞台で味わえます。ぜひ、恋と笑いが詰まった、この感動的な喜劇オペラをお見逃しなく!