現代サーカスの新境地
2025-07-23 11:14:42

現代サーカスが探る連続性 - Room Kids新作『トゥ・ルート・ディレクトリ』に迫る

現代サーカスの新たな挑戦、Room Kids『トゥ・ルート・ディレクトリ』



東京・世田谷で上演される新作『トゥ・ルート・ディレクトリ』が、現代サーカスの可能性を広げるための舞台として注目を集めています。この作品は、SNS時代における人間関係の複雑さや対立をテーマにしており、身体表現、映像、ジャグリングを通じて新しい視点を提示します。特に、「分断」に対抗する遊び心溢れる表現は、観客に深いメッセージを届けることを目指しています。

「遊び」で分断をほどく



『トゥ・ルート・ディレクトリ』では、身体と道具、そして色とりどりの映像が一体となって、多様な視覚体験を創作します。この演目では、ジャグリングの道具と日常生活で見慣れた物体(たとえば扇風機やカメラ)を組み合わせ、視覚や感情、データとの交錯を探ります。こうしたアプローチによって、東京に住む人々が持つ「分けたがる視点」に対抗し、本来の「連続性」に気付くきっかけを提供します。

現代サーカスとは?



従来のサーカスの派手さを超え、Room Kidsが追求するのは「現代サーカス」と呼ばれる新しい形の表現方法です。このスタイルは、ヨーロッパの芸術を背景に持ち、ジャグリングやアクロバットの技術を単なる見世物としてではなく、様々な思想や感情を表現するための道具とします。舞台芸術、現代美術、身体表現が巧みに融合し、観客を新たな感覚の世界に引き込みます。

具体と抽象の境界を問い直す



メインパフォーマーの岡本晃樹は、ジャグリングの道具と日常品を同じ重みで扱うことで、具体と抽象は単なる二項対立ではなく、その間の距離感を表現します。身体が物としての存在になり得る瞬間を描くこの作品は、観客に「これは何なのか?」という問いを投げかけ、思考を促す空間を創出します。

設立10周年の集大成



Room Kidsの10年という集大成として、多くの観客が期待を寄せる本作は、Edinburgh Fringeでの受賞歴を持つカンパニーの新たな挑戦でもあります。世田谷区の後援や、世田谷パブリックシアターとの提携を得て、作品の規模も大きくなります。また、クラウドファンディングを通じて、舞台美術の資金調達に成功したことも話題です。

より広い観客層と繋がる試み



新しい鑑賞層に向けた取り組みも進行中です。アーツカウンシル東京からの助成金を受け、医師常駐体制を確立し、視覚や聴覚の支援についても調整を行っています。観劇初心者でも安心して楽しめるように、劇場内でのサポート体制や、公演後のアフターイベントも企画されています。

観客の声を届けるキャンペーン



現在、過去のRoom Kids作品を観た観客から生の声を募るSNSキャンペーンも実施中です。「使う光に懐かしさを感じる」や「モノとの対話の仕方を教えてくれる」など、多様なリアクションが観客から寄せられています。このキャンペーンは、新たな観客に作品の魅力を伝える手段ともなっています。

公演情報



日程:2025年8月22日(金)〜8月24日(日)
会場:シアタートラム(東京都世田谷区太子堂4-1-1 キャロットタワー1F)
チケット:2025年5月18日より販売開始
公式サイトやSNSを通じて、最新情報をチェックしてください。

現代サーカスの新しい地平を切り開く『トゥ・ルート・ディレクトリ』に、ぜひ足を運んでみてください。この作品は、あなたの感じ方や考え方を問い直すきっかけとなるでしょう。


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