新たに誕生した水沢工場を徹底解説
10月29日、デサントアパレル株式会社は、岩手県奥州市に位置する水沢工場の新設を祝い、メディア向けのお披露目会を開催しました。この工場は、ブランドの象徴である「水沢ダウン」を生産する主要な拠点であり、約30億円の投資をもとに、より高度なモノづくりを実現しています。
新工場の特長
水沢工場は、デサントの品質を支えるためのマザーファクトリーであり、機能性と働きやすさを両立させるためのさまざまな工夫がなされています。これにより、競争力のある「高付加価値」商品を生み出すことに成功しています。
エントランスホール
新しい工場には、両者の技術が息づくエントランスホールが設けられており、ここでは水沢ダウンやその構成部品163種類の裁断パーツの展示が行われています。これにより、デサント独自の高度なモノづくりの世界観が感じられます。
縫製エリア
新工場の特徴的な縫製エリアは、その快適さが際立ちます。高い天井と自然光が入る明るい空間は、木のぬくもりを感じさせ、フラットな床設計により作業の無駄がなく、スタッフにとって働きやすい環境が整っています。特に女性スタッフが多いため、設計に工夫が施されています。
冷暖房システム
工場内には、風の影響を受けない輻射熱冷暖房設備が整えられており、快適な温度管理が行われています。これにより、作業環境はどの季節でも快適に保たれ、糸やダウンが風で舞うことも防がれます。また、胆沢扇状地から供給される地下水を利用することで、環境への配慮も実現されています。
休憩スペース
従業員の快適性を重視した食堂や休憩室も完備されています。個々のニーズに応える工夫がされており、仕事の合間にリフレッシュできる環境が整えられています。特に、女性用の化粧室が大幅に増設され、休憩室にも多様な席が提供されています。
地元との関わり
水沢工場の外観は、地域の木材を利用したデザインが施されており、周辺の景観との調和を意識しています。三角形の屋根は、地域特有の美しい景観への配慮ともなっています。また、この地での操業は1970年から続いており、親子二代や三代にわたる地元住民の支えによって、熟練の技術が受け継がれています。
水沢ダウンの誕生
「水沢ダウン」は、2008年に誕生したデサントの代表商品で、冬季国際大会向けに特別に開発されました。縫い目が少ない新しいデザインで防水性と保温性を兼ね備えており、その製造プロセスにはおよそ280の工程が必要です。これが実現できるのは、水沢工場の優れた職人たちの技術と設備によるものです。
製品への思い
デサントアパレルは、購入した製品を長く愛用してもらうための修理対応にも注力しています。顧客からの信頼を背負った「水沢ダウン」は、これからも地域と共に発展し、高品質な製品を世に送り出し続けることでしょう。今後の展開が楽しみです。