新感覚！「メタファー：リファンタジオ」の朗読ライブステージレビュー

メタファー: リファンタジオリーディングライブステージ各公演レポート

2025年11月15日・16日、KAAT神奈川芸術劇場で開催された「メタファー: リファンタジオリーディングライブステージ」は、多彩な表現技法を駆使した新感覚のステージでした。この公演は、RPGゲーム『メタファー: リファンタジオ』を元にした作品で、株式会社アトラスが手掛けた注目のイベントです。

特筆すべきは、キャストの豪華さです。主人公ウィル役の花江夏樹をはじめ、様々な声優がそれぞれのキャラクターを魅力的に演じました。舞台には、Ayasaがヴァイオリン、髙月怜がチェロ、中村有里がサックス、紅維流星がピアノと、魅力的な生演奏陣が参加しており、これがまた作品の世界観を一層深く引き立てます。さらに、舞踊も重要な要素として取り入れられており、岡本優の振付による身体表現が、物語にさらなる高揚感を与えました。

幻想へと誘うオープニング

公演が始まると、観客は即座に幻想的な世界に引き込まれます。舞台上に映し出される映像や照明が、まるで物語の中に紛れ込んだかのような臨場感を生み出します。初めに流れる音楽と共に、主人公が「幻想小説」の一ページを開く瞬間、まるで魔法がかかるように、観客は物語の深淵に飛び込んでいく感覚を味わいます。

物語の核心に迫る

物語は、主人公ウィルが王子の呪いを解くため、王都に潜入するところから始まります。このストーリーは原作ゲームの流れに沿っているものの、新たな要素が加えられており、既にゲームをクリアしている人でも新たな発見を楽しむことができました。たとえば、ウィルと妖精ガリカとの軽快な掛け合いは、作品にユーモアを与え、観客の士気を引き上げます。花江と諸星による声の掛け合いは、二人のキャラクターの関係性を鮮やかに描き出し、観客の共感を呼び起こしました。

物語の構築を支える演者たち

物語の中では、ストロール役の小野賢章が、熱血漢の貴族を力強く演じ、優しく勇敢なウィルとの対比が見事です。また、ヒュルケンベルグとグライアスの過去が描かれる新設定もあり、観客にとって非常に魅力的な瞬間が多数盛り込まれていました。早見沙織の独特なセリフ回しや稲田徹の迫力ある演技には、感情を刺激される場面が多く、観客は興奮の波に包まれます。

音楽と映像が織りなす美しい融合

音楽には特に力を入れており、生演奏が劇全体を美しいメロディーで包み込んでいました。戦闘シーンや重要な場面では、効果音がシーンを活性化させ、忘れられない瞬間を生み出します。映像演出も素晴らしく、特にガリカが空を飛ぶシーンは圧巻でした。怪物が登場する際のビジュアル効果も。また、今回の公演では製作陣が徹底したこだわりをもって作り上げたことがよく伝わります。

まとめ

「メタファー: リファンタジオリーディングライブステージ」は、朗読、生演奏、舞踊が一体となった斬新な舞台で、観客は魔法のような非日常を体験しました。作品の深い世界観を体感できるこのステージは、今後も多くの人々に愛され続けることでしょう。ライブならではの迫力や新たなストーリー展開に期待が高まります。この成功はHIKEだけでなく、アトラスにとっても記念すべき公演となりました。

公演の詳細や今後の予定についてはこちらからご確認ください。