環境配慮型自動車修理の新たな挑戦
東京都足立区に位置する『株式会社よろず自動車』は、持続可能な自動車修理の未来を切り拓くために、水性塗料技術を駆使して業界の革新に取り組んでいます。2001年から環境に優しい塗装技術を開発してきた同社は、2025年度も引き続き「足立ブランド認定企業」としてその活動を継続します。
環境意識の高まりと技術革新
同社の理念は、「美しい仕上がり」を追求するだけでなく、地球環境や近隣住民にも配慮した塗装を行うことです。創業から1970年の歴史を持つ『よろず自動車』は、当初は日本の自動車修理界で主流であった油性塗料から転換することに注力しました。油性塗料は揮発性有機化合物(VOC)を多く含み、これが光化学スモッグや健康被害を引き起こす原因とされています。しかし、同社はその課題を克服し、環境負荷を低減する水性塗料による修理技術を確立しました。
水性塗料の技術的優位性
『よろず自動車』が採用している水性塗料は、世界で80カ国以上で使用されているスタンドックスというブランドです。純水を主要成分とし、極めて少ないVOC含有量が特徴です。この技術により、従来の油性塗料と同等の、むしろそれ以上の性能を可能にしました。また、同社は国内外の自動車メーカーからも高く評価されており、幅広いニーズに応えることができる体制を構築しています。
自社完結型の充実した設備
同社の工場は、最新の塗装ブースや乾燥機、フレーム修正機、調色機、スプレーガン、三次元計測機など、大手企業に匹敵する設備が整っています。これにより、自社内でほぼ全ての工程を行うことができ、費用対効果と高品質の修理を実現。地域密着型のサービスを提供しながら、顧客のニーズに応える柔軟さを誇っています。
リサイクルとハイブリッド対応
環境配慮の一環として、同社では部品交換時にリサイクル部品を活用しています。これにより、修理費用を抑えつつ、環境への影響も軽減しています。また、リサイクル部品やリビルト部品は、厳密な検品と清掃が施され、必要に応じて再塗装も行われるため、安全性と美観を兼ね備えています。ハイブリッド車や電気自動車にも適した技術を持ち、時代の変化に柔軟に対応しています。
業界全体への技術普及活動
『よろず自動車』は、自社の確立した技術を他の工場にも広めるため、関東地方の同業者たちと『TOKYO STANDOX NETWORK』を結成しました。定期的な技術交流会やミーティングを通じて、その知識をシェアし、業界全体の環境意識向上に寄与しています。
続く地域密着の姿勢
市川松二社長は、同社が小さな町工場であることを理解しつつも「誰もが気軽に立ち寄れる、アットホームな存在でありたい」と語っています。自動車の修理に困った際は、まず『よろず自動車』に相談してみてください。環境と技術の調和を目指す同社の取り組みが、あなたの愛車を守ります。