ノサカラボ×アガサ・クリスティ初演の舞台『THE MOUSETRAP』が開幕！俳優たちの感情表現が光る感動作

舞台『THE MOUSETRAP』がついに開幕！

ノサカラボとアガサ・クリスティによるコラボレーション、3rd Play『THE MOUSETRAP』が東京の博品館劇場で上演を始めました。本舞台は、ミステリーの女王アガサ・クリスティが手がけた名作戯曲を基にしており、1952年の初演から70年以上にわたって上演され、3000回を超える公演記録も持つ作品です。

本作の演出を手がけるのは、野坂実氏。彼は世界中の名作ミステリーを舞台化する活動を行っており、この企画はその一環として位置付けられています。物語は、大雪に閉ざされた邸宅を舞台に展開し、新しくオープンしたゲストハウスに次々と客が訪れるという緊迫した状況から始まります。

大雪とミステリーの交差

その日は、ロンドンで発生した殺人事件の報道が流れる中、ゲストハウスには個性的な4名の客と、事故で立ち寄った謎の男性が宿泊することに。そこで、モリーとジャイルズは慣れない仕事をテキパキとこなしながら、警察からの緊急の連絡を待ち構えていました。

警視トロッターがこの邸宅を訪れると、彼は宿泊客の一人が殺されると予告します。その言葉通り、悲劇が起こり、密室の中での恐怖が広がる中、登場人物全員が何かを隠していることが徐々に明らかになります。

俳優たちの見事な演技

本作では、金子隼也や紅ゆずるを始めとする多彩なキャストが、それぞれの個性をしっかりと表現しています。演技は過剰な音楽なしで進行し、シンプルなセットのもとで観客を引き込む力強いパフォーマンスが光ります。

金子氏は、真摯なトロッター刑事を演じ、明るく元気な女主人モリーを演じる紅氏との緊張関係が物語に深みを与えています。彼らの演技は緊張感に満ち、観客が思わず引き込まれてしまう魅力があります。

問題を解決する過程の緻密さ

ノサカラボは、出演者すべてが容疑者となる緊迫した構図を用いて、キャラクターそれぞれの隠された過去や感情を丁寧に表現しています。観客にとって、個々のキャラクターが持つ秘密や感情の葛藤を読み解くことが一つの楽しみとなります。

初日前の特別イベント

公演初日前には、俳優たちが集まるゲネプロ取材会が行われました。金子は「キャラクター同士の関係性が物語の大きな見どころ」と話し、紅は「人間ドラマが主眼に置かれている」と語りました。また、演出の野坂氏は、脚本が細かく設定されていることを強調し、その解釈に基づく感情表現が際立つ作品になると述べました。

複雑な人間関係が描かれる中で、観客自身も物語に参加する感覚を味わうことができる本作。ぜひ劇場で『THE MOUSETRAP』の世界に浸ってみてください。