川崎市が、川崎駅東口駅前広場において新たに試行する路上演奏の登録制が、音楽文化の振興と公共空間の調和を目指しています。この取り組みは、周囲の環境に配慮し、地域の音楽の活性化を図るものであり、神奈川県内の自治体としては初の試みです。
背景と目的
近年、SNSを通じて盛況を生む路上演奏ですが、観客数の急増や大音量の演奏、夜間の催しに対して周辺住民から苦情が寄せられることが多くなっています。川崎市はこの状況を受けて、安心して演奏できるルールを設け、音楽文化と公共空間の調和を図る必要性を感じていました。この試行を通じて、地域の文化の醸成を目指します。同市における「音楽のまち・かわさき」推進協議会が、この試行の主体となって進めていきます。
実施概要
試行期間は令和7年8月1日から令和8年3月31日まで。登録受付は令和7年7月1日正午より開始され、登録を希望する演奏者は「音楽のまち・かわさき」推進協議会のホームページから応募できます。登録できるのは、ガイドラインを確認し、それに同意した演奏者に限られ、登録後には「川崎駅東口ストリートミュージックパス」という称号の下、指定エリアでの演奏が許可されます。
登録と運用の仕組み
登録を行った演奏者は、川崎市が取得した道路使用許可のもと、警察の許可を得た指定の場所で演奏します。演奏管理を徹底するために、演奏者は登録証を携帯し、必要に応じて提示が求められます。市は、掲示物やチラシを活用し、SNS上での広報活動を通じて取り組みの普及促進を行います。
フォローアップと調査
試行実施中には、観客数や利用状況についての調査と、演奏者や通行人を対象にアンケートを行うことで、運用方法の改善につなげる予定です。これにより、令和8年度以降の運営に向けた具体的な方針を決定し、令和8年2月末までに結果を報告します。
キャンペーン実施
試行開始に際して、周知キャンペーンも実施されます。具体的には、令和7年7月12日午後4時から1時間、晴天の場合にキャラクターの「かわさきミュートン」も登場し、チラシの配布を行います。この活動は、地域住民や訪れる人々に向けた音楽の祭典を告知する機会でもあり、音楽文化への理解を深めてもらう重要な一歩です。
お問い合わせ先
試行に関する問い合わせは川崎市市民文化局市民文化振興室濵松(044-200-2306)までどうぞ。
川崎市は、この新たな試みを通じて、音楽とともに成長する街を実現し、地域コミュニティとの絆を深めていくことを目指しています。今後の展開にご期待ください。