映画史に刻まれた傑作、来たる無料公開
イタリア映画界の巨匠、ベルナルド・ベルトルッチが1970年に発表した作品『暗殺の森』。この映画がどうして映画史に名を刻む傑作と呼ばれるのか、理由はたくさんあります。福祉の前線に立った彼の力作が、今月8日から2週間限定でPrime Videoの「シネフィルWOWOW プラス」の公式YouTubeにて無料公開されます。特に今回は4K修復版としての上映なので、当時の映像美も今の視覚で楽しむことができる絶好の機会です。
ベルトルッチの才能を感じる
『暗殺の森』は、若き日のベルナルド・ベルトルッチが監督した作品であり、彼の才能を世に知らしめるきっかけとなった作品でもあります。特に、名優ジャン=ルイ・トランティニャンが演じるマルチェッロというキャラクターは、ファシズムに抗う強い存在感を持った青年をテーマに描かれています。このマルチェッロには、運命を変える因果が潜んでおり、彼の内面的な葛藤を通じてファシズムの恐ろしさを浮き彫りにしています。
話題のあらすじ
本作の舞台は、第二次世界大戦前夜のイタリア。マルチェッロは結婚を控えた青年であり、過去に同性愛者の運転手を射殺したトラウマを抱えています。その影響で、彼は「普通である」ことに対する異常な執着心を抱くようになります。現在、彼はファシズムに加担しており、国家のために友人であるクアドリ教授に接近します。クアドリ教授はパリで反ファシズム運動を展開しており、マルチェッロは彼の協力を得て、イタリア国内に潜伏する反政府主義者をあぶり出そうと企てます。
しかし、新婚旅行で訪れたパリで出会ったクアドリ教授の妻アンナとの出会いが、彼の計画に大きな影響を及ぼし始めます。このように、映画中に描かれる人間関係や道徳的葛藤が、観客に深い考察を促します。
映画の美しさ
映画の美術や撮影も絶妙です。撮影監督のヴィットリオ・ストラーロは、映画界屈指の名手であり、その映像表現の美しさがクライマックスの場面を一層引き立てています。彼とのコンビネーションは映画ファンから高く評価され、映像史に残る名場面が多数生まれました。
無料公開の詳細
この名作を観るか否かは、見る者の選択に委ねられますが、少なくともこの作品を観ることで、ベルナルド・ベルトルッチが持つ映画の力を感じることができるでしょう。2023年8月8日(金)21:00から、2週間限定でYouTubeで公開されるので、映画史の一篇をぜひとも体験してみてください。
- - シネフィルWOWOW プラス公式YouTube: こちら
- - 毎月第2金曜21時: 名画上映 <2週間限定無料公開>
- - 作品は予告なく変更となる可能性がありますのでご了承ください。
映画を愛するすべての方にとって、この機会をお見逃しなく。再評価に値する傑作を、この夏、心ゆくまでご堪能ください。