高齢ドライバーの事故防止を目指した新アニメ『気づかうキモチ』の全貌に迫る

高齢ドライバーの事故防止に向けた新アニメーション『気づかうキモチ』

日本社会における高齢化が進む中、75歳以上の運転者による交通事故が依然として大きな問題となっています。そこで一般社団法人日本自動車工業会は、安全運転を支援する「セーフティ・サポートカー（サポカー）」の普及啓発活動として、ショート動画シリーズ「気づかうキモチ」を公開しました。

アニメ制作の背景と目的

交通事故死亡率の統計を見ると、75歳以上の高齢運転者は75歳未満の運転者に比べ、2倍以上の高水準にあります。特に「ブレーキとアクセルの踏み間違い」や「ハンドル操作不適」などの事故要因が多いことから、サポカーの重要性は増しています。この現状を打破するため、サポカーに搭載されている先進的な安全運転支援技術の普及が急務です。

自工会が取り組む「気づかうキモチ」では、絵本作家・漫画家のえちがわのりゆき氏が起用されました。アニメーションはドラマ仕立てで、母と娘、祖父と孫、父と息子の三組の家族の物語を通じて、サポカーがもたらす安心感や思いやりを伝えています。

アニメの内容紹介

母と娘篇

駅で再会する高齢の母と実家に帰った娘の心温まる会話が描かれます。この場面は、家族の繋がりを感じながら、安全な運転について考えさせられる内容となっています。動画はこちらで視聴可能です。

祖父と孫篇

犬の散歩から帰った祖父と孫の何気ない会話が、運転の安全を話題にします。家族の愛情が伝わる中、サポカーの必要性を自然に感じさせるシーンが魅力です。動画はこちらから。

父と息子篇

突然の雨で迎えに来た父と、その父に気を使う息子の心温まる瞬間が描かれています。親子の絆を表しつつ、サポカーへの理解を深める内容です。動画はこちらで見ることができます。

特設サイトでの情報提供

このアニメーションは、特設サイトでサポカーに搭載された安全運転支援技術や交通事故の統計などの情報とともに公開されています。高齢ドライバーやその家族が安心して情報を得られるよう、わかりやすく解説されています。特設サイトの詳細はこちらで確認できます。

制作の意図

クリエイティブディレクターの田中淳一氏は、アニメの制作にあたり60代以上の運転者に対する理解を深める必要性を指摘しました。自己認識のギャップを乗り越え、家族を思いながらも自らの運転技術を再評価するきっかけとして、情緒的なアプローチを選んだのです。サポカーは自分だけではなく、家族を守るための重要な存在であることが、『気づかうキモチ』の中で明確に伝わる内容となっています。