文学座×キャラメルボックス『賢治島探検記2026』開幕!
文学座と演劇集団キャラメルボックスが、初めて手を組んで創り出した舞台『賢治島探検記2026』が新国立劇場 小劇場にて上演されます。演出は文学座の西本由香が担当し、構成はキャラメルボックスの成井豊が手掛けています。公演初日を間近に控え、ゲネプロが行われた様子をお伝えします。
宮沢賢治の珠玉の名作を基盤にした作品
『賢治島探検記2026』は、宮沢賢治の名作を原案にした構成で、2002年の初演以来、再演を重ねてきました。今回は『銀河鉄道の夜』や『注文の多い料理店』、『どんぐりと山猫』『セロ弾きのゴーシュ』といった多くの人々に親しまれている作品を取り入れています。
作品の中心となるのは、大学のゼミ生たち。教授が「賢治島はここにあります」と宣言し、それを証明するために賢治の童話を演じるという筋書きです。
簡素ながらも想像力をかきたてる演出
西本演出のもと、舞台には大掛かりなセットは用意されておらず、役者たちと小道具の使い方によって観客の想像力が引き出されます。台詞は賢治そのものの言葉が使われており、作品同士をつなぐゼミのシーンを追加することで、観る者に新たな体験を提供しています。
また、文学座とキャラメルボックスの持つ異なるカラーの化学反応も見どころです。美しい賢治の言葉に正面から向き合い、ユーモアを交えた感動が、観客に深い印象を与えています。
音楽も物語を支える重要な要素
作品における音楽も、重要な役割を果たしています。リコーダーで演奏されるベートーヴェンの「田園」、フライパンなど身近なアイテムを用いたパーカッションセッション、さらには珍しい打楽器・サヌカイトによる「星めぐりの歌」の演奏など、質朴な音楽が物語の雰囲気を一層引き立てています。
教授とゼミ生たちの「賢治島」を探す旅が、観客に“好きなものへの向き合い方”や“世界の見方”を考えさせ、新しい視点をもたらしてくれる作品となっています。
大人から子供まで楽しむことができ、さまざまなメッセージを受け取ることができるこの舞台は、新年早々の贈り物とも言えるでしょう。
出演者の言葉から伝わる熱い思い
公演に先立ち、出演者たちのコメントが寄せられました。
栗田桃子は「嬉しい!幸せ!」としながらも、本作の難しさに触れつつ、全力で観客を楽しませる意気込みを語りました。
一方、多田直人は宮沢賢治の作品の深さについて、「万華鏡のような世界」と表現し、文学座のメンバーとのディスカッションが素晴らしかったと感謝の意を示しました。
西本由香のコメントからは、今回のコラボレーションが劇団各自の個性を再確認する良い機会であったことが伺えます。「演じること」の楽しさと不思議について観客にも味わってほしいと期待を寄せています。
公演情報
この魅力的な『賢治島探検記2026』は、2026年1月7日から18日まで新国立劇場 小劇場で上演されます。チケットは好評発売中で、ぜひこの機会に、宮沢賢治の世界に触れてみてはいかがでしょうか。さまざまなメッセージが詰まったこの作品、気軽に楽しめる舞台ですので、足を運んでみることをおすすめします。