子どもの発育発達を促す運動指導の新たなアプローチとは
2025年8月1日、東京ビッグサイトにて開催された「SPORTEC2025」では、有限会社さわだスポーツクラブが主催協力したセミナー「子どもの発育発達とフィットネスプログラム」が注目を集めました。子どもたちの成長に寄与する運動あそびの重要性が、教育・保育・フィットネス指導者を中心に広く認識されています。
セミナーの背景と目的
さわだスポーツクラブは、都内50箇所の保育園・幼稚園で具体的な運動あそびプログラムを実施し、子どもたちの健やかな育成に貢献しています。この取り組みを背景に、セミナーでは「楽しいことが成長を促す」という視点が強調されました。運動そのものの内容を超え、心理的な側面も意識した環境作りが求められているのです。
主張された「楽しさ」の重要性
セミナーでは、子どもの“運動嫌い”をなくすための工夫や、楽しさを引き出す環境作りが議論されました。講演者の広瀬統一氏は、「感覚・基礎動作・コーディネーション」が運動の基盤であると説明し、全ての子どもがこの基盤を育むことが重要であると強調しました。特に、「楽しさ」が運動を続ける動機になることは、多くの参加者に強い印象を残しました。運動指導者は、単なるトレーナーではなく、子どもたちが成長できる場を提供する“環境”としての役割を果たすべきだと提唱されました。
プログラムの内容に迫る
セミナーでは、以下のような具体的なプログラムが紹介されました。
1.
感覚や基礎動作を育む遊びの実践紹介
子どもたちが楽しみながら自然に基礎動作を習得できるような遊びの具体例が提示されました。これにより、運動の楽しさを体験できる機会が提供されています。
2.
トップアスリートへの応用事例と特性を持つ子どもへの指導の共通点
プロアスリートの育成に使われる指導法が、どのように特性を持つ子どもたちにも応用できるのかが説明されました。
3.
“動ける喜び”を生む指導者の関わり方
子どもたちの中に“動くことが楽しい”と感じさせるための指導者の態度やアプローチ方法についての具体的な例が挙げられました。
参加者からは「子どもが笑顔になる姿がイメージできた」との声が多く寄せられ、実際の運動あそびプログラムの映像とメニューは好評でした。
登壇者の紹介
セミナーには、さまざまな専門家が登壇しました。特に、早稲田大学の広瀬統一教授は、神経発達特性を持つ子どもたちにも幅広く運動支援を行う経験を持ち、研究を通じて子どもたちの未来に明るい光を見出しています。また、さわだスポーツクラブの社長である澤田康徳氏は、「運動嫌いをゼロにする」というミッションのもと、育成活動や研究にも積極的です。
今後の展望
さわだスポーツクラブは、設立から50年が経過し、次なる50年のビジョンを持っています。「100年先の子どもたちの未来づくり」を目指し、さらなる運動指導の発展を計画するとともに、地域との信頼関係を大切にしながら、持続可能な支援を図っていくことでしょう。
まとめ
「SPORTEC 2025」におけるこのセミナーは、子どもたちの健やかな成長を支えるための新しいアプローチを提案するものでした。楽しさを基盤にした運動指導は、今後の子供たちの発育発達に大きく寄与することが期待されます。さわだスポーツクラブの取り組みから目が離せません。