新国立劇場で再演される『オルフェオとエウリディーチェ』
新国立劇場(東京都渋谷区)は、オペラとダンスの精緻な融合を体感できる舞台『オルフェオとエウリディーチェ』を再演します。この作品は、勅使川原三郎の美意識に深く結びつき、生と死、光と闇を巧みに行き交う緊張感とダイナミズムを兼ね備えたものです。初演から多くのアートファンの心を捉え、待望の再上演が決定しました。
作品の概要
『オルフェオとエウリディーチェ』は、亡き妻を取り戻すために冥界へ旅する詩人オルフェウスの物語を描いたギリシャ神話に基づくオペラで、グルックの代表作として名高いものです。主人公オルフェオ役には、現代アルト歌手の最高峰であるサラ・ミンガルドが新国立劇場に初登場。彼女の歌声が舞台をどのように彩るのか、期待が高まります。
指揮は、日本のオペラ界で評価が高まる園田隆一郎が務め、佐東利穂子、アレクサンドル・リアブコなどの実力派ダンサーたちも参加し、舞台はダイナミズムに満ちた表現力で観客を魅了します。
美学と演出
勅使川原三郎の独自のダンス・メソッドは、光や音、そして身体に対する深い美意識が表現されています。『オルフェオとエウリディーチェ』は、彼の芸術表現が結晶した作品といえるでしょう。圧巻のダンスと美術、照明が一体となり、観客を夢の世界へと誘います。
期待される再演の魅力
2022年5月に初演された本作は、マスコミや観客から数々の称賛を集め、再演が待たれていました。「白昼夢のような2時間」や「エンディングまであっという間」との声が寄せられ、舞台は圧倒的な求心力を持っています。光をもたらす曲調と、舞踊による表現が融合し、この作品は観客に忘れがたい感動を提供します。
舞台のあらすじ
オルフェウスは妻エウリディーチェを冥界から救おうと、神アモーレに導かれて旅に出ます。彼は「決して後ろを振り返ってはならない」という条件を抱え、様々な苦難を乗り越えます。しかし、妻の懇願に心を動かされ、決定的な瞬間に振り返ってしまうのです。悲劇的な結末が訪れるこの物語は、愛と疑念、そして生と死の狭間に立ち向かう人間の姿を見事に描いています。
公演情報
公演は2025年12月4日、6日、7日に新国立劇場オペラパレスで行われ、チケットは各種料金が設定されています。学生や高齢者向けの割引チケットも用意されており、幅広い層が楽しめる内容になっています。
新国立劇場について
新国立劇場は、日本唯一の現代舞台芸術のための国立劇場として、年間を通じてオペラ、バレエ、ダンス、演劇の多彩な上演を行っています。訪れるすべての人々に、心に残る体験を提供し続けています。
この機会に、是非とも『オルフェオとエウリディーチェ』の舞台をご覧ください。美の極致を体感しに来てください!