映像分析で地域スポーツ活性化
2025-08-28 09:42:46

産学官連携による映像分析活用の地域スポーツ活性化報告

産学官連携による映像分析の活用とその成果



埼玉県の熊谷市、立正大学データサイエンス学部、熊谷市サッカー協会、NTT東日本株式会社、株式会社NTTSportictの共同チームが、映像分析を用いて地域スポーツの活性化を目指した取り組みを行いました。2025年1月17日に結ばれた共同研究協定に基づき、このプロジェクトはスポーツDX(デジタルトランスフォーメーション)ソリューションを実際に使用し、地域スポーツの振興とスマートシティの実現を追求しています。

開発した研究の内容


この取り組みの核心となるのは、最先端のスポーツ専用AIカメラ「STADIUM TUBE」と映像分析ソフト「VIDSWAP」です。これらの技術を駆使して、地域のスポーツ団体が行う練習と試合を自動で撮影し、その映像を解析することが可能となりました。選手や指導者に対して細かな分析結果が提供されることにより、戦術理解が深まり、チーム及び個々の選手が注力すべきポイントが明瞭になりました。

成果報告会の実施


2025年8月26日には、これまでの実証成果を広く共有するための成果報告会が立正大学熊谷キャンパスで行われました。このイベントには、熊谷市民や立正大学の学生、研究に関与した関係者が出席し、成果を振り返りました。特に、熊谷市サッカー協会に所属する「CALIENTE KUMAGAYA」チームの5試合分の映像データが解析され、その結果が詳細に報告されました。

重要な指標の設定


研究チームは、解析にあたってセカンドボール回収率、デュエル勝率、サイド攻撃の効果という三つの指標を設定しました。これにより、チームのプレースタイルや戦術の強みと課題が明らかにされ、フィードバックが効果的に行われました。

セカンドボール回収率

この指標では、チームがどれだけボールを確保できるかを評価しました。平均回収率は41.5%であり、相手チームと比較し、直近の試合ではさらに下回っていることが指摘されました。ここから、攻撃への展開力に課題があることが明らかになりました。

デュエル勝率

進行中の試合中、ピッチを自陣、中央および相手陣に分けてデルール勝率を比較しました。特に中央での勝率が高いほど、試合に勝つ可能性が高いことが確認され、セットプレーにおいては強みがあることもわかりました。

定量分析と生成AIの活用


さらに、生成AIを活用してプレースタイルや戦術的な課題を可視化。主成分分析やクラスタリングを行い、チームの傾向を評価しました。この結果、チームは「慎重かつ堅実」なスタイルを持つことが確認され、戦術の幅を広げる必要性もささやかれました。

今後の展望


この実践を通じて、熊谷市ではスポーツDXの導入に向けた取り組みを検討しています。立正大学ではデータ関連の教育・研究を推進し、地域スポーツ団体にとって重要なデータ活用のノウハウを育成しています。さらには、NTT東日本やNTTSportictが地域スポーツ向けの新たなサービス展開を進めることで、地域活性化のモデルが形成されています。

今後もこの産学官民連携の取り組みを通じて地域スポーツのさらなる発展を目指します。


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