DCA901で放送革新
2025-09-12 16:41:45

Shureが新しい平面アレイマイクロホン「DCA901」を発表、放送の未来を切り拓く

最新音響技術の革新:ShureのDCA901



2025年9月12日、音響機器の名門Shureがアムステルダムで開催されたIBC 2025において、画期的な平面アレイマイクロホン「DCA901」を発表しました。このマイクロホンは、スポーツやライブイベント、スタジオの音声収録に特化して設計されており、視聴者にリアルな音響体験を提供することを目的としています。DCA901の最大の特徴は、従来のマイクとケーブルの数を削減することで、簡素化されたセットアップながら高品質な音声を実現する点です。

進化した音声収録のアプローチ


DCA901は、デジタル制御により指向性を可変できる特性を持ち、内蔵されたDSPにより音源の分離、雑音の低減、ミックスの管理を可能にします。この技術により、マイクの数を削減しつつ、あらゆる音源からの音を明瞭に収音することができ、放送のクオリティを飛躍的に向上させます。その結果として、スポーツ放送の現場においても、より高精度な音響体験を演出することが可能となります。

加えて、この製品はShureの新シリーズ「Arqos」の第1弾として位置付けられ、アレイマイクロホン、信号処理、ソフトウェアが統合的に機能することを目指しています。これにより、音声収録がクリアで精密になるだけでなく、制作現場の効率も飛躍的に向上します。

実証されたスループット


DCA901の実力は先行して実施されたNBAの試合で証明されました。実際に2台のマイクでコート全体をカバーし、従来であれば必要であった12本のマイクを使用せずとも十分な音質を得ることができました。このようなパフォーマンスは、困難を伴っていたスポーツ放送の技術的制約を一掃するものであり、視聴者によりリアルなアクションを届けるための重要な進化となっています。

シームレスで高効率な音響システム


ShureのDCA901は「シームレスでスケーラブルな音響システム」を具現化するもので、放送制作の現場での音待体験や視聴者の期待に応える新たな選択肢となります。音響エンジニアによれば、従来の音声収録手法の複雑さが増している現代において、DCA901はこれまで以上に少ない機材で、より多くの音響成果を得る手助けをします。

比類ない精密さを実現


DCA901は、観客の声やアクションの動きなど、これまで捕えきれなかった微細な音を収音する能力を持っています。デジタル制御による回路設計により、声や動く音を分離し、不要な音の混入を最低限に抑えた音声を収録することができます。1つの小型ローブは従来のアナログシステムよりも広範囲をカバーしながら、最大8チャンネルの原音を確保します。さらに、5.1chとステレオの同時収音にも対応しており、多彩な放送フォーマットをサポートします。

ワークフローの最適化


この新しいマイクは、エンジニアにとって非常に扱いやすい設計が施されています。DCA901は、複数の収音範囲を同時に持つことができ、このことにより従来必須だったショットガンマイクやパラボリックマイクの配置を単純化します。また、単一ケーブルで音声、電源、制御を統合することで、ケーブルインフラを減らし、よりシンプルな収音設計を実現しています。

実際に使用した音響エンジニアの言葉によれば、DCA901は音のクリーンさやバランスにおいて素晴らしく、観衆の声は本物のように感じられ、従来のマイクでは聞こえなかった高品質な音を実現しています。

未来の音声収録へ


Shureは、EDGE Soundとの提携により、この新しいマイクと共にスポーツ放送の音声精度をさらに向上させる為の「Virtual Sound Engine」を連携させています。これにより、音響エンジニアは試合の臨場感と表現力を最大限に利用でき新たな放送体験を生み出すことができるのです。

DCA901は2026年の出荷を予定しており、今後の音声収録の在り方を変える鍵を握る製品として注目を集めています。Shureの革新は、放送業界の未来に新たな風を吹き込むことでしょう。


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