Japan Mobility Show 2025での革新的展示
2025年のJapan Mobility Showが東京ビッグサイトで開幕し、数々の新技術が集まる中、インテリアスジャパンが初めて出展を果たしました。未来のモビリティを見据えたこの展示会は、特に注目されるイベントとなっています。
出展ブースE7202では、プレス説明会が行われ、同社の代表と技術者たちが集まり、最新技術「IntelliKit」を紹介しました。この技術は、クラウド、AI、組込みシステムを融合させた革新的なプラットフォームで、よりスピーディな機能提供と安全で直感的な車内体験を実現します。IntelliKitは、従来の自動車産業とソフトウェアの境界を取り除き、車両開発のサイクルを加速化させることを目的としています。
人間の体験を重視したソフトウェア設計
説明会では、マルチパーパスなデモプラットフォームとして紹介されたIntelliKitが注目されました。このプラットフォームは、SoundHound社の生成AI音声アシスタントを利用した自然対話体験や、Mapboxとのティートンを通じたAI駆動ナビゲーションUIをデモンストレーションしています。参加者は、実際に車載インターフェースを操作し、AIがドライバーの意図を理解し、リアルタイムで情報を最適化していく様子を体感しました。
ユルゲン・フリーゼ氏(モビリティ事業担当副社長)は、インテリアスが目指す「人間の体験と知能的ソフトウェアをつなぐ」ミッションを強調し、Japan Mobility Showはその対話が始まる場であると説明しました。さらに、IntelliKitは“チップからクラウドまで”を支えるエコシステムを具現化し、モビリティ体験を新たに定義すると述べました。
インタラクティブな展示とパートナーシップ
次に、オレクサンドル・オドゥカ氏(デリバリー担当上級副社長)がIntelliKitの具体的な利点について説明しました。ハードウェアとソフトウェアを統合することで、インフォテインメントや地図、ヘッドユニットを一体化したプラットフォームを実現しています。これにより、ユーザーは一貫した体験を得ることが可能です。
日本モビリティ事業の責任者である丹野貴文氏は、Intelliasが創業したウクライナでの経験を踏まえ、日本市場への貢献を目指していると強調しました。ローカルメーカーとの協業を進めることで、日本におけるモビリティの未来を形作る意義について語りました。
技術面での多彩なQ&A
出席者からは多くの質問が寄せられ、具体的な技術面に関する内容も取り上げられました。アプリケーションのOS依存については、インフォテインメントがオープンAndroidに基づいているため、新環境への適応が柔軟に行える点が強調されました。また、現在進行中の自動車メーカーとの開発協業についても触れられ、ZEEKRをはじめとする大手メーカーとの関係が強調されました。
地図データの開発プロセスについては、一般的には実行走行テストが必要で高コストですが、IntelliKitを用いることで室内のシミュレーションによってコストを大幅に削減できると説明されました。
人間中心の設計で進化するモビリティ
今後、Intelliasは日本市場でのエンジニア採用やローカルパートナーとの連携を進め、グローバルな知見と日本の技術文化を融合させていく方針を明らかにしました。AIアシスタントを搭載した次世代モビリティの実現に向けたさまざまな取り組みが期待されます。
Japan Mobility Show 2025は、11月9日まで開催され、東7ホール・ブースE7202にて“つながるモビリティの未来”を体験できる機会が提供されています。